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公開日:2022.04.15

犬蔵交差点信号機
「右直分離」に変更
通学路の安全性確保

  • 犬蔵交差点で歩行者が渡り切ってから右折する車両

 東名高速道路・川崎インターチェンジ近くにある犬蔵交差点の信号機が先月、歩車分離式信号機のうちの「右直分離方式」に変更された。犬蔵小の通学路となっている同所では、登校時に約650人の児童が尻手黒川道路を横断。変更後は、歩行者が横断歩道を渡っている間は右折車両を交差点に進入させない制御となり、通学路の安全性を確保した。

 新年度を前に、交通管理者である神奈川県警が、たまプラーザ方面と平方面を結ぶ従道路の信号機を変更。道路管理者の川崎市が、同交差点部の右折レーンの延伸工事を行った。歩行者と右折車両の交錯を防ぐことで、歩行者の安全性の向上が図られた。

歩道橋要望きっかけ

 同所は四方向ともに交通量が多い。特に、全学年が同じ時間帯となる登校時は、約650人が列をなして横断するため、右折車両が無理に曲がろうとするケースも見られた。犬蔵自治会の持田俊夫会長は「登校時はとても危なく、地域のボランティアの方が交通整理をしていた」と振り返る。信号機の変更は数年前に、保護者などが川崎市に対して「横断歩道橋の設置要望」を提出したのがきっかけとなった。

 関係機関による協議がスタートしたが、市は歩道橋の設置に関して「大きく用地確保が必要」などの理由から難色を示し、交通安全対策は車止めポールの設置などにとどまっていた。その後も歩道橋の設置要望が相次ぎ、市と警察は歩行者と自動車が分離して移動できるよう制御された「歩車分離式信号機」の導入に向けて検討に入った。

円滑とのバランスで

 現地調査などを経て、歩車分離方式の中で「右直分離方式」が採用された。右折車は加速して曲がる特性から大事故につながるケースが多いことが理由の一つだという。

 宮前警察署交通課では「道路管理者の川崎市と協議を重ねたうえで、安全と円滑のギリギリのバランスを検討した結果だ」と強調。交通渋滞に対する懸念の声については「これまで以上に渋滞しているという認識はないが、信号の変更は数百人の児童の安全を最優先に考えたものなので、区民の皆さんにはご協力をお願いしたい」と理解を求めている。

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