影向寺重文・史跡保存会の会長に就任した 亀ヶ谷 純一さん 野川本町在住 69歳
「名こそ惜しけれ」の精神で
○…影向寺は、国指定重要文化財である木造薬師如来坐像など、多くの文化財を伝える古刹として知られる。保存会は薬師如来像の「国宝復活」を掲げ、50年以上前に発足。以来、そうそうたる名士たちが会長職をつないできた。このほど檀家として初の会長となった。「任せられたからには、故郷の大切な歴史文化財を後世に伝えていきたい」。現在は約40人のメンバーたちと「地域の文化財を守ろう」という思いを共有し、行政への働きかけなどの活動を行っている。
○…野川小出身。「お寺は怪談話に出てくる怖いイメージだった」。そんな原体験から、子どもたちに正しい知識を身に付けてもらおうと、影向寺を小学校の社会科見学のコースとして推す活動にも力を入れる。西中原中でバレーボールに出合い、スポーツの楽しさを知った。大学まで打ち込み、駒大高校では全国大会に5回出場。「どうしたら強くなれるか、バレー日誌を毎晩書いていた」。努力の甲斐あり、3年時には主将としてセッター賞も受賞した。
○…高校教諭を経て明治学院大の助手になったが、「コーチングを学びたい」と筑波大大学院で修士号を取得。43年間勤めた明治学院大では、副学長や理事などを歴任。現在は日本バレーボール協会で指導普及委員会の委員長を務める。少年野球チームでコーチからビンタを受けたことが記憶に残るといい、「実体験が思想につながる。体罰とハラスメントを撲滅させたい」と強調する。
○…川崎鷺沼ロータリークラブや保護司としての顔も持つ。応接間には司馬遼太郎の本が並ぶ。その中で共感した「名こそ惜しけれ」が人生訓だ。散歩をしながら、ごみ拾いするのが日課。「子どもたちを育てる良い環境を作りたい」
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9月20日
9月13日