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公開日:2025.12.19
等々力緑地
思い出満載「築山」とお別れ
再編整備で平地に
中原区のUvanceとどろきスタジアム by Fujitsu(等々力陸上競技場)のメインスタンド前にあり、川崎フロンターレのサポーター、市民から親しまれてきた丘「築山」がこのほど、同緑地の再編整備に伴い、解山されることになった。今後は平地となり、イベントスペース等で活用される予定だ。
「築山」は、道路から高さ3m程、横幅20m程の小さな丘で、2015年2月に完成。フロンターレが05年にJ1へ再昇格後、チームの飛躍と同時に等々力陸上競技場の来場者数が増え続け、これまでのスタジアムの大きさでは対応が難しくなってきたことから、12年12月から同競技場のメインスタンドを改築。その改築工事の際に出た土を使ってできたのが「築山」だ。
築山は、来場者が集まりやすい立地に設計され、子どもたちの遊び場や、大人も休める場所として親しまれてきた。同緑地を管理する川崎とどろきパーク(株)(KTP)の田中育郎さんは「フロンターレの選手がバスで入ってくる際に、サポーターがここで待ち、選手たちが降りてきた際には声援を送る場所だった」と説明する。試合がない日には近隣の園児や家族連れがこの丘で遊び、休憩する場所でもあったという。
公園機能のより一層の充実を図るため、同緑地で進められている再編整備計画では、同競技場も球技専用スタジアムへの改修が計画されている。それに伴い、築山は整備され、なくなることに。整備後は平地となり、フロンターレの試合時には試合会場の一部として来場者の動線や催事の各種設営物が設置される場所になるという。
解山式に300人
KTPは12月7日に「ありがとう築山解山式」と題したイベントを実施。フロンターレサポーターら約300人が参加する中、洗足学園音楽大学の演奏や、PL学園野球部の元監督・中村順司さん、川崎市出身で元プロ野球選手のパンチ佐藤さんを招いたトークショーが行われた。最後に来場者がスコップで築山の土を掘り、持ち帰る企画も実施された。
田中さんは「15年以降、タイトルを取れるようになったフロンターレとサポーターの思い出が詰まった場所。想像以上の方がイベントに来てくれた。寂しい思いもあるが、再編整備が本格的に始まり、また素晴らしい場所に生まれ変わるので期待してほしい」と展望を語った。
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