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公開日:2026.02.06
影向寺
幢竿支柱跡が出土
古代の息吹、県内2例目
宮前区から高津区に広がる橘官衙(たちばなかんが)遺跡群内にある影向寺(ようごうじ)内で、古代の寺院の威容を物語る「幢竿(どうかん)支柱」の跡が発見された。川崎市教育委員会が昨年11月14日から12月5日にかけて実施した第44次発掘調査で明らかになったもので、県内では下寺尾官衙遺跡群(茅ヶ崎市)に次いで2例目となった。
幢竿支柱は、寺院の儀式や法要の際に、仏教の旗である「幢」を掲げるための高い竿を固定する台座のこと。今回の調査では、現在の薬師堂の前で、7世紀末から8世紀初めころのものと推定される2カ所の掘り込みが見つかった。これらは対になって配置されており、大きいものは南北185cm、東西160cm、深さ100cm。かつてこの場所に巨大な支柱が立てられ、幢を掲げる儀式が行われていた可能性が高いことを示している。
影向寺では、7世紀後半から仏教信仰が脈々と受け継がれてきた。市教委によると、影向寺と同じく武蔵国を代表する古刹・武蔵国分寺(東京都)でも幢竿支柱が発見されており、今回の発掘調査には大きな期待が寄せられていた。11月下旬、学者らで組織される調査整備委員会が、前例などを考慮して、掘り込みを幢竿支柱跡に認定。担当者は「古代影向寺が橘官衙遺跡群を含めた周辺地域において、中心的な寺院であったことが明らかになってきた」と発見の成果を話す。
発掘現場では、土の中にくっきりと残された遺構が確認できる。市は今後、影向寺の協力を得ながら、保存活動に取り組むほか、案内板のリニューアルや冊子の作成、まち歩きイベントなどを実施する予定だ。
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