高津市民館大会議室 当選倍率290倍、不正予約も 市民オンブズマンが調査 要請受け市が改善策を検討
高津市民館大会議室の利用予約に、ふれあいネット(川崎市公共施設利用予約システム)の不正利用の疑いがあるとして市民から苦情申し立てがあった。最大290倍にもなる高倍率にもかかわらず当選団体のほとんどがキャンセルしている事態に、川崎市市民オンブズマンが担当部署などに改善を求めている。 高津市民館の利用倍率問題は、市民オンブズマン(淺生重機代表)がまとめた22年度報告書によるもの。
ふれあいネットはコンピューターによる自動抽選で、キャンセル後の予約は当選団体がキャンセルした直後から申し込みができる。同館利用者からの苦情申し立ての内容は「大会議室を予約する際、一つの団体が架空の団体名で複数の利用者カードを作成し、多数申し込んで当選後にすぐにキャンセルして本来の団体名で申し込んでいる。キャンセル後の先着順のシステムを悪用しているのでは」というもの。
同オンブズマンの調査によると、昨年4月から7月の大会議室の当選倍率は平日午後で最大127倍、土日と祝日午後になると最大290倍と非常に高く「月によっては土日や祝日の当選団体の全てがキャンセルされている。通常では考えられず何らかの手を打つ必要がある」と改善を求めた。
約300人収容できる大会議室の予約は3ヵ月前から可能だが、利便性などからもともと倍率が高く、現状9月までほぼ埋まっている。ある利用者は「無料キャンセルが3日前まで可能なのは利用者にとってありがたいが、直近の土日が空いていたりとドタキャンしやすいことが原因で市民館の稼働率にも影響するのでは」という。同館の昼間豊館長は「利用者(市民)を疑うわけにもいかず困惑している。以前のように直接くじ引きで抽選してほしいという声もあり、検討課題になっている」と話す。
改善を求められた市市民・こども局市民共同推進課は「平成24年度からシステムを新しく入れ替える予定で、メンバー表の提出やカードの登録期限を設けるなど、申し込み方法の改善策を今年度中に進める」としている。
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4月19日