10月に行われたアジア競技大会女子競泳200m背泳ぎで金メダルを獲得した 赤瀬 紗也香さん 千年出身 20歳
決意込め、一歩一歩前へ
〇…「もう少し泳げたかなという気持ちがある。そういうレースをしないようにしていかないと」と、表情を引き締める。アジアの頂点に立つも慢心はない。だが、初のシニア大会での優勝。「電光掲示板に自分の名前が一番に見えた時は嬉しかった」。目的達成に安堵した様子だ。大会を振り返り「後半の持久力不足」を課題に上げている。「この冬、どれだけ泳ぎ込めるかが大事」と、前を見据える。
〇…水泳を始めたのは4歳の時。近所の水泳クラブに通う兄の送迎に付いていくと、自然と自分も始めていた。小学6年生の時、コーチの勧めで種目をバタフライから背泳ぎへ変更。才能は翌年、すぐに開花した。中学1年で出場した全国大会で優勝。「訳も分からず出た試合。同じ県の他校の生徒も応援してくれ、いつものレースとは違った」と印象に残る。ライバルや応援してくれる人の想いを背負い、レースへ臨む。代表という意識が初めて芽生えた。
〇…出身は千年。橘中、川崎北高を卒業し、現在は日本体育大学に所属。横浜で寮生活を送る。練習や大学の授業と忙しい日々を送る中、寮の近くにある岩盤浴や温泉に行くことがリラックス方法なのだとか。「まったく何も考えずにいられる時間」と、時には一人で出かけることも。中学、高校時代の友人と「ご飯や買い物へ行くのが楽しい」と普通の大学生らしい一面ものぞかせる。橘中時代の恩師とは今でも連絡を取り合う仲。「試合後に『おめでとう』と連絡が来ると嬉しい」と笑みがこぼれた。
〇…中学時代から国内外のレースで活躍し、次第に五輪へと意識が向いた。2年前に挑んだロンドン五輪の選考会は、周囲の予想に反し落選。「五輪はほかの国際大会とも違う、独特な雰囲気がある。それは行かないと分からないと思う」。言葉少なだが、その舞台へ立つという決意が込められる。「一番の目標はリオ五輪。そのために1年、1年、目の前の目標を達成したい」
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4月26日