区内・坂戸にある国内最大級の開発施設「かながわサイエンスパーク」(KSP)で建設業を営む「アップコン株式会社」(松藤展和代表取締役)がこの程、厚生労働大臣から表彰状を受け取った。
評価されたのは職場の”働きやすさ”。さて、その独自の取組とは―?
魅力づくりに高評価
同社が「最優秀賞・厚生労働大臣賞」に輝いたのは「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」というもの。これは、生産性向上はもとより職場の魅力づくりにも力を注いでいる企業に与えられるもの。とりわけ「健康増進の取組みや資格取得の推進により、従業員の自主性・モチベーションを高め生産性を向上したこと」(資料より抜粋)が高評価に繋がった。
遅刻撲滅に珍アイデア
では具体的にはどんな事を実施しているのか?そんな素朴な疑問に対し松藤代表は「例えば弊社は病欠や遅刻をする社員が一時期とても多かったのですが、これを大幅に減らす事に成功したんですよ」と嬉しそうに話す。
一般的に、遅刻や欠勤に対する会社の処遇についてはペナルティ要素が含まれる内容を想像してしまいがちだが、そこは従業員想いのアイデア社長。健康を促進させる社内プロジェクトとして3年前に発足していた「健康活動倶楽部(通称・健活クラブ)」という社内組織を活用し、懲罰とは真逆の発想で、褒賞やレクリエーション要素を交えつつ、健康増進を図る手法を採用した。従業員は所属や職位といった区分ではなく「誕生月」で12のグループに分けられ、幹部クラスはもちろん松藤代表も「5月生まれ」の一メンバーとして参加。「グループごとに一定期間中、一度も遅刻がなければ達成賞」という褒賞でモチベーションを高めつつ、社長も新入社員も同じメンバー同士という連帯意識(程よい緊張感)も手伝い遅刻件数は瞬く間に激減。そもそも遅刻の陰には寝不足や体調不良が遠因として潜んでいるだけに、従業員が互いに顔色や具合に気を配るようになった結果、病欠さえも大幅に減少していったのだという。
働きやすさ三冠王
これは、同社の理念である「健康第一」「安全第一」「家庭第一」のうち「健康第一」を達成するためのほんの一例。他にも職場の環境改善、働きやすさ追求のための取組みは枚挙に暇がないといった様子で、今回の受賞のみならず「安全衛生優良企業」「健康経営優良法人」としての認定も。国内屈指の大企業でさえ、働きやすさの指標ともいえるこの3つを兼ね備えておらず、工夫が詰まった職場はさながら”日本一”。
「働き方改革」が叫ばれる昨今、理想形をいち早く体現する先駆者的モデルケースとして、企業視察の問合せや講演依頼などもひっきりなしに寄せられているという。
知る人ぞ知る”高津区の誉れ”、坂戸にあり―。
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