子ども支援を手掛けるかわさき市民団体「Ship」(シップ)代表を務める 山本 さちこさん 北見方在住 49歳
「今できる事が必ずある」
○…「今できる事が必ずある」をモットーに、成長につながる子ども支援を優先して展開している「Ship」。リーダーとして「映画会」「ツキイチレストラン」「相談室」など様々なサポート案などを構築する傍ら、自らも一人の母親として子育てに奔走している。
○…不妊治療の末にようやく授かった長男。「この子を産むために生まれてきたんだと感じました」と、当時の嬉しさを語る。出産前は、結婚式場のカメラマンとして活躍していたが、あっさりと専業主婦の道へ。しかし子どもが小学校に入学すると、先生とのコミュニケーションにやや難がある事が判明したのだという。「息子は行動面において一斉指示に従えない、先生には困った子として映っていました。でも勉強ができたため、私は困った子でなく才能のある子だと証明したいがために、一生懸命勉強をさせました」と振り返る。
○…と同時に「息子の気持ちは置き去りでしたね」とも。その結果、親も子も心が崩壊してしまい、小学6年の時に向き合ってくれる先生に出会うまでは苦難の日々だったのだとか。その後は川崎市が出しているサポートノートなどを活用し、お互いを理解し合う時間を確保する事で、周囲と調和した子育てができるようになったという。
○…こうした自らの経験を踏まえ、立ち上げた「Ship」。まだ船出したばかりだが、船長役の代表は「日々起こる問題に追われていては、その先の成長に繋げていけない。(どんな事も)出来ない事に落ち込む必要はなく、その子にあった学び方があります」とキッパリ。息子と培ってきたこれまで14年に及ぶ奮闘記を「海図」に、多様化が進む子育ての現場をひたすら進む。自分が見出した光明を、より多くの人と共有するために―。
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4月26日