高津区 社会
公開日:2020.08.21
【Web限定記事】平瀬川
リニア設置へ 影響検証
地域とJR共同で
川崎市内の地下を通す工事が進められているリニア中央新幹線の影響を検証するため、7月31日に平瀬川で流量調査が行われた。
JR東海が2014年に着工したリニア中央新幹線は、当初予定では27年に開業、45年には大阪までの開業を目指し工事が進められている。市内では地下約50m(大深度区間)を通す計画。平瀬川流域の保全活動などを行っている平瀬川流域まちづくり協議会が、建設工事による湧水などへの影響を懸念し、流量計測を同社工事事務所に要望。19年1月から協議会と同社共同で調査を行っている。
この日も平瀬川沿いの蔵敷親水広場(宮前区)付近で、深さや流速を計り、流量を算出した。雨の後のため流量は多かったが特異点はなかった。同社では環境影響評価を毎年行っており8月6日発表分は「今年も影響なし」だった。
着工後に不安の声
同社は流量調査について「現在は工事前の調査として実施しており、工事中の調査方法や対応は、今後協議会と調整して進めていく」としている。協議会員からは「地下を掘れば水が流れてしまい、影響は免れないのでは。水無川にはしたくない」との声もある。
川崎市内には等々力非常口、梶ヶ谷非常口及び資材搬入口、犬蔵非常口、東百合丘非常口、片平非常口がある。東百合丘では昨年12月に深さ100mまでの掘削が完了し、現在鉄筋コンクリート製の非常口躯体を構築している。全区間約286Kmのうち、現在契約済みの工区延長の合計は8割を超えている。
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