江川せせらぎ遊歩道沿いの掲示板に手づくりの絵手紙を展示している 中村 昌子さん 子母口在住 86歳
笑顔届け、花咲かせ
○…絵手紙のモチーフは江川せせらぎ遊歩道沿いに咲く草花。スマホ片手に散歩し季節の花を撮影しては、「花のリレー」と題した絵手紙をパソコンで仕上げる。「四季でうつろう様子がまるでリレーみたいに思えたの」。昨年から毎月つくり、友人に送るように。周囲の勧めで、今年から江川沿いの掲示板にも飾っている。「同年代の友人を元気にしたいと思って始めた。喜んでもらえてうれしい」と目を細める。
○…転勤族だった夫と全国を移動し、40歳で江川近くに家を建てた。20年間働いた近所のスーパーマーケットで社員が使うパソコンに関心を持ち、60代で自分用を購入。自力でスキルを習得し、アルバイト先の接骨院や所属するコーラス団、同窓会のチラシや冊子作りを任されるようになり、世界が広がった。「完成を想像してニヤニヤしながら作るのよ」といたずらに笑う。「たとえ学がなくても、好奇心さえあればできることは増えるということね」
○…福島県出身。雪の中、わらぐつを履いて遠くの学校へ通った日々が懐かしい。今は、実家にいる兄嫁との文通で故郷とつながる。引っ込み思案だった性格は、気付けばムードメーカーに。数年前、江川でのカラオケ大会で自作のおかめとひょっとこの面をつけて「麦畑」を披露すると皆が笑ってくれた。「私ってバカねとつくづく思うけど、人が好きみたい」
○…コロナ禍で交流が減り、人の名前を思い出せなくなってハッとした。「人生100年時代。まだまだがんばりたい」。休止していた老人ホームでのボランティア活動が再開し、知人が開く手芸教室にも精を出すように。「歩く、話す、手を動かす」。この3拍子を元気の源に、今日も明るく生きる。
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4月19日