溝口を拠点にバレエや音楽の普及に努めている 永野 隆満さん 宮前区在住 38歳
亡き妻と刻む、大輪への道
○…溝口に「アキバレエスタジオ」を構え、バレエや音楽を指導して13年。6年前からはコンクールにも挑み続け今年2月のバレエコンクールで初の入賞者が誕生。手塩にかけた秘蔵っ子の快挙に「運営当初の頃から見てきた子なので、嬉しいですね」と破顔一笑。また今年は亡き妻の10回忌という事もあり「妻と始めた教室で、スタジオ名に名前も入っているので感慨深いですね」と、言葉を噛み締める。
○…鹿児島出身で3歳からピアノの道へ。「本当はギターをやりたかった」と話すが、高校2年の時には作曲家を志すなど着実にレベルアップ。大河ドラマにも携わっていた大御所の作曲家に師事し、神奈川県内の音楽大学へと進学した。
○…大学では演奏や歌で絵本を朗読する劇団を作り、小学校などへ売り込みに出向いた事も。「みんなで発信することが好きでした」と今の仕事に通ずる想いを振り返る。大学在学中に作曲コンクールで最優秀賞を受賞し海外で音楽を学んだ経験も。「日本に比べて音楽が日常にあり、素敵でしたね」とニッコリ。こうした貴重なキャリアを活かし卒業後、24歳の時に溝口で妻とバレエスタジオを始め、2年で生徒が100人。だが半年後に妻は病いで、帰らぬ人に。唯一のバレエ指導者がいなくなり退会が続いた。「悔しかったですね」と経営方針を一新し必死に立て直した。現在の妻も経営のサポートに入り、今日につながる。
○…今回のコンクールでの入賞者輩出はスタジオにとっても大きな節目。しかし「やることは同じ」と話し「技術も大事だが、礼儀作法なども教え、人間性を育むこと」をモットーに長所を伸ばす運営方針を貫く。「これからも自分を信じて頑張っていきたい」と想いを語ってくれた。
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5月17日
5月10日