県立向の岡工業高校(堰)の定時制総合学科1年、浜田(はまだ)華波(かなみ)さん(25)が1月14日、国家資格の第1種電気工事士の試験に合格。昨年8月の第2種電気工事士に続く快挙で、先月21日には2級電気工事施工管理技士補の試験にも合格している。指導した同校の稲葉忠彦教諭(48)は「3つの資格試験に合格するのは、全日制の工業高校で3年かけて学んでもなかなかできない。仕事をしながら放課後の勉強だけで受かったのはすごい」と舌を巻く。
浜田さんは祖父の代から続く創業47年の電器店「ハマデンすすきの店」(横浜市青葉区)に、一昨年11月から正社員として勤める。第2種電気工事士は一般住宅や店舗のコンセントの取り換え、エアコンの専用回路設置などの業務を担う資格。第1種は工場やビルなどの工事に従事でき、3年の実務経験を経て資格が交付される。もともと勉強は苦手だったが、「専門的な知識が身についていくのが楽しかった」と達成感をかみしめる。
県立新羽高校では軽音楽部でドラムを叩き、「力仕事が好きで」と、卒業後は就職してイベント設営等に約1年半従事。飲食店で3年ほどフリーター生活を経て、ハマデンで働く父・昌幸さん(53)と知人との縁で電気工事士の仕事に興味を抱くように。ハマデンに入社後、実務に役立つ専門知識を学ぼうと、昨年4月に向の岡工業高の定時制へ入学した。
資格試験の勉強は、日中の勤務と夜間の授業を終えた後、夜9時ごろから1時間ほど。生徒数40人台の定時制で、正社員として勤務するのは浜田さんだけという。試験は筆記と技能で、「第1種と2種は入学したときからの目標だった」と浜田さん。年末は業務の繁忙期と重なり、気持ちが落ちたときもあったが、「嫌いだった勉強でここまでできたことは、自分を褒めたい」と笑顔を見せる。
電気工事士になりたいという意欲は、幼少のころから背中を見続けてきた昌幸さんへの憧れが大きい。「父は仕事に対する熱意がすごい。今まで働いてきた職場の中でも、ここまで熱量がある人はいない」と敬意を表する。ハマデンへの入社も、「尊敬する父のもとで働きたい」という思いからだ。「お客さんが困っているときに駆けつけて、相手も自分もうれしいのがこの仕事」とも。「指名してもらえるような仕事をしたい」と瞳を輝かせた。
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