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公開日:2025.02.21
市政報告
本市の子育て支援の現状と課題【1】
〜至誠館さくら乳児院・渡部紀子施設長に聞く〜みらい川崎市議団(麻生区) あまがさ裕治
本市の子育て支援の現状と課題について、2回にわたって報告します。
第1回は、多摩区菅稲田堤にある至誠館さくら乳児院の渡部紀子施設長にお話を伺いました。
雨笠 まずは、乳児院について教えてください。
渡部施設長 乳児院では、様々な事情により家庭で赤ちゃんのお世話ができない時に赤ちゃんを一時的にお預かりし、24時間365日を通して、お世話をお手伝いしています。
雨笠 現状と最近の傾向はいかがですか。
渡部施設長 地域によりますが、入所数は全国的に見て減少傾向です。一方、保護者とお子さんが一旦離れ、調整した後に帰宅する一時保護の数は増えてきています。昔はお預かりして、乳児院で育てていくというお子さんが中心でしたが、今は全国的に在宅支援の比重が大きくなっています。私たちも、地域見守り支援センターや保育園などと連携し、地域で子育てを支えていく取り組みを目指しています。
雨笠 里親制度なども関係してくるので地域との関わりが不可欠ですね。
渡部施設長 里親制度は児童福祉法に基づいて、里親となることを希望する方に子どもの養育をお願いする制度ですが、全国的にもっと周知が必要です。マッチングなどのお手伝いを乳児院もさせてもらっています。
雨笠 乳児院を支援する仕組みが、従来の寄付のほかに、「Amazon」にあるそうですね。
渡部施設長 「乳児院支援プログラム」と言い、私たちが日用品などを「ほしいものリスト」に列記し、Amazonの利用者がクリックすると、寄付をして頂けるというシステムです。社会全体で子どもたちを支援していく仕組みが素敵だなと思いつつ、感謝の日々です。
雨笠 川崎市内には2つの乳児院がありますが、今後の乳児院の課題は何でしょうか。
渡部施設長 雨笠さんにも様々なご意見を頂いていますが、病虚弱児や障がい児など、医療的ケアが必要な子どもが増えています。受け入れ先としての体制を強化しなければいけないと思います。
雨笠 そうしたケースに対応するにはスタッフの充実が欠かせませんね。
渡部施設長 看護師、保育士を中心に社会福祉士や心理士、管理栄養士などの専門職も必要です。看護師・保育士の採用は非常に厳しくなっています。私たちの仕事の魅力を発信していかなければなりません。やりがいのある仕事なので、子どもたちのために、と同じ思いを持つ方が集まってくれればと思います。
川崎市議会議員 雨笠裕治
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麻生区高石3-27-4
TEL:044-955-2417
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