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多摩区・麻生区 人物風土記

公開日:2025.07.11

モジュラーシンセサイザー奏者、電子音楽家として国内外で活躍する
HATAKENさん(本名:畠 賢一)
麻生区在勤 56歳

電子音楽の世界を広げる

 ○…さまざまな音を合成させ効果音や音楽を生み出す電子楽器「モジュラーシンセサイザー」。楽器と言っても弦や鍵盤があるわけではなく、モジュールと呼ばれる電子装置をケーブルでつないで自分好みの音色や複雑な音響効果を生成する。つまみを回し、音階や音圧を上げ下げすると無数の音のパターンが生まれる。「HATAKEN」の名で国内外の音楽シーンを盛り上げモジュラーシンセ界をけん引する。

 ○…東京都出身。小学5年生の頃、友人のラジカセから流れる「YMO」(イエロー・マジック・オーケストラ)の音楽に衝撃を受け、夢中になった。中学生になると毎週のように秋葉原の楽器店に通い、「店員に覚えられて教えてもらうようになるぐらい」シンセの音を聴き込んだ。一時期はベースなどバンド活動に興味が向くも、大学生の頃、カラオケ音源を作るバイトをする友人を見て、「音づくり」への思いが再燃。作曲や演奏の道へ進み、自身のスタイルを確立してきた。

 ○…週末は日本国際ギデオン協会での聖書の配布やキリスト教会での礼拝に勤しむ。きっかけは最愛の娘の死。「親として生きがいを失い自分の価値観を全て疑った」。悲しみに暮れる中、娘の足跡を辿るような思いで生前彼女と縁のあった教会を訪ねた。そこで説かれた神の教えに救われ、立ち直ることができた。

 ○…「今はAIで音を作れるけれど自分はアナログのゆらぎが好き」。音楽への探求心は尽きることはない。一方、世界中のメーカーや演奏者が集う「東京フェスティバルオブモジュラー」を2013年から10年間知人と主催するなど、モジュラーシンセの普及にも努めてきた。「自分を必要としてくれる分には応えていきたい」とシーンの未来に期待を込める。

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