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多摩区・麻生区 人物風土記

公開日:2025.07.25

麻生消防団の第9代団長を今春から務めている
碓井 芳春さん
麻生区王禅寺西在住 68歳

厳しさの中に見せる親心

 ○…3分団12班138人からなる麻生消防団を統率する。団員歴は44年。「我がまちは我が手で守る」の信念は胸に刻まれている。「培ってきたものをどう発揮させるかを考え、実践していきたい」。時に、身を危険にさらして消火や救命活動を行う消防団。「団員はまず自分の身を守ること。そのためには、時代に逆行するかもしれないが、規律厳守、秩序維持を徹底したい」。厳しい眼差しの奥に若い団員らへの親心をのぞかせる。

 ○…上麻生出身。柿生小中に通い、工業系の高等専門学校で機械や電気工学全般を学ぶ。4年時に大学に入り直すと、在学中に自動車整備士の資格を取得。卒業後は父の経営するガソリンスタンドを手伝い、店舗閉業に伴い2003年に独立。下麻生で中古車販売や自動車修理を行う「ガレージHASHIBA」を興した。秘密基地のような工場には「趣味で」整備したバイクまで。「休みの日でも、なんだかんだ車をいじっているね」

 ○…25歳の時に入団。地域の先輩らと酒を酌み交わしては消防談議に花を咲かせた。「上から落とすように水をかけろ」「火元を手前から掃くように消せ」。会話の中からコツを教わり、学びを深めるうち、団員としての心構えや行動が変わっていった。「もし隣の家から火が出たら女房に119番を任せて自分は飛び込んでいっちゃうよ」

 ○…女性団員の活躍に目を細める。任務は男性と変わらないが、火災に遭った人へのケアなど、女性ならではの気配りに期待する部分は大きい。地域性を考え、山火事対策として可搬ポンプによる中継送水訓練などにも意欲を見せる。団員の充足にも注力したい考え。「一人入団すればその周りの人の意識も高まる。定数(168人)を確保し皆で防災に励みたい」

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