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多摩区・麻生区 人物風土記

公開日:2025.08.22

写真家で80歳以上の麻生区民を対象にした肖像写真展を企画する
原田 京子さん
麻生区片平在住 64歳

人生は軽やかに 面白く

 ○…モデルは80歳以上の麻生区民。「80歳を超えて今を輝く」がテーマの写真展を企画し準備を進める。カメラ越しに多彩な個性や生き方がにじむ表情を目にし、「普通の人生なんてなくて、一人一人にストーリーがある」と実感。「若い人にも、年齢を重ねることを前向きにとらえてほしい」と願いを込める。

 ○…西生田小・中、百合丘高校出身。高校卒業後は編集デザインの専門学校へ。10代の頃から写真を撮るのが好きで、広告写真家に師事。アシスタントとして修業を積みながら、作品を持ってデザイン会社や出版社に売り込みを続けた。仕事がない日も作品撮りし、暗室で現像する写真漬けの日々。がむしゃらだったが「この道で行くと決めていた。楽しかったですよ」と微笑む。

 ○…独立後は雑誌や広告、音楽とのコラボなどさまざまな仕事に従事。胸に残るのは、ある女性アーティストとの思い出。とても気が合い「ずっと一緒にやろうね」と話していたが、彼女の病が発覚。抗がん剤治療で髪が抜けた姿も「撮ってほしい」と言われ「いつでもいいよ」と伝えていたが、ほどなく帰らぬ人となった。あまりに早い旅立ちに「やりたいことは今やらないとだめなんだ」と気づいて始めた、写真を通じた動物保護活動は今ではライフワークに。「生き死にが関わることには気持ちが入る」と静かに語る。

 ○…運転が好きで、休日はドライブでリフレッシュ。無類の動物好きで「いつ見つけてもいいように」と車内に保護セットも常備している。写真は好き、だが執着はない。「明日やめる、でもいい。楽しいことがあったらそっちに行っちゃうかも」。それでも人生は続いていく。「面白がって生きていけたらいい」と軽やかに笑った。

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