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公開日:2025.10.17

麻生区在住入江大輝さん
自作ロボットで世界へ
自動制御の技術 全国3位

  • 自宅の部屋で手製ロボットを持つ入江さん

 麻生区はるひ野在住の入江大輝さん(芝浦工業大学附属中学校3年)が、8月23日と24日に東京都で開かれたプログラミングロボット競技会「WRO」(World Robot Olympiad)の日本決勝大会ジュニア(中学生)部門で3位になった。この結果、入江さんは11月下旬にシンガポールで開催される国際大会に参加する権利を獲得。チームメイトの大畑奏さん(中2)=大阪府堺市在住=と共に世界の上位を狙う。

 WROは、自律型ロボットによる国際的なコンテスト。小学生から高校生までの世界中の子どもたちがロボットを製作し、プログラムにより自動制御する技術を競う。

 入江さんは、はるひ野小6年の時、級友と参加した小学生部門で全国2位に輝き、ドイツで行われた国際大会に出場した経験を持つ。その時は上位入賞はならなかったが「世界大会に出られただけでうれしかった。シンプルに楽しんだ」と振り返る。今回、チームメイトとして共に世界の舞台に挑む相棒の大畑さんとは、その3年前の全国大会に別のチームで出場して、競い合った間柄だ。大会の会場で隣に座っていた大畑さんに入江さんが声をかけて意気投合。今では月に1、2度は顔を合わせ、SNSやオンラインでもアイデアを出し合っているという。

 国内では、32カ所で行われる地区予選会を経て決勝大会へ進み、そこで優秀な成績をおさめたチームが日本を代表して国際大会へ出場する。入江さんらは東京予選会で約50チーム中2位、決勝大会では約40チームの中で3位に入り、上位3チームが進出する国際大会への切符を掴んだ。

 今回ジュニア部門では火星の探査を模した課題が課せられた。ロボットにプログラムを組み込み、障害物を避ける、荷物を指定場所へ移すといった課題を2分以内に成功させ、その正確さを競った。加えて大会当日に「サプライズルール」も発表され、的確な判断と迅速な対応も求められた。決勝大会では入江さんもこのルールに苦戦。「最後まで結果がわからなかった。スクリーンに自分たちの名前が表示されて、とてもうれしかった」と振り返る。

 11月の国際大会では「入賞を狙う」と意気込む。決勝大会が終わり、もう一度ロボットを組み直しているという。「これから、もっと詰めていく」と意欲は十分だ。

全て独学で

 小学4年の頃、知人が持つロボットの姿に憧れて誕生日にキットを買ってもらうと、教材を読み込んでプログラミングを全て独学で身につけた。「思い通りにコントロールできるところが面白い。うまく動かないこともあるが、それもまた楽しい」と魅力を語る。将来の夢は「特にない」と言うが、「ロボット関係の仕事に就ければ、とぼんやり考えている」。高校へ進学してもWROへの挑戦は続けるつもり。「毎年新しい取り組みにチャレンジしてきた。来年も何かに挑戦したい」と目を輝かせた。

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