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中原区 意見広告

公開日:2025.07.25

市政報告
「市民協働」は生かされているか等々力緑地再編整備(中)
川崎市議会議員 松原しげふみ

 都市の緑は良好な環境を支え、公害や災害を防止し、レクリエーションの場と潤いのある生活の場所を供給すると共に、それ自体が豊かな人間生活に不可欠な要素であり、都市に住む住民のかけがえのない財産であります。この緑が市民の尊い共有の財産として育まれ、将来に受け継がれるよう努めなければならないと思っております。

 本紙先月号(6月27日号)で、私は概算工事費が当初の計画から2倍近い1232億円の見込みになったこと、アリーナの新築、新陸上競技場の工事、予算案が適正であるか等について私見を述べさせて頂きました。再編整備にあたり、現在ある陸上競技場を球技専用スタジアムへの改修で収容人員が3万5000人となり、多くの人がアスリートのプレーを身近に観戦できることについては異論ありません。

 しかし、陸上競技場がなくなることによる補助競技場改修については異論があります。その理由は、改修にあたり近隣の運動広場、多目的広場が利用できなくなると共に、ふるさとの森の樹木を伐採しなければならないからであります。行政は代替の運動場、多目的広場を新設するのでと理解を求めています。また伐採について行政は「伐採する本数より確実に量単位が違う位の植樹を我々としても事業者も計画している」との考えを示しています。一応の理解は示すところではありますが、樹木の伐採はこれにとどまらず、フロンターレ公園と呼ばれる子どもの遊び場とテニスコートは廃止され、立体駐車場と商業施設(温浴施設)の整備が計画されており、桜や藤、銀杏、ヒマラヤ杉が伐採見込みであります。

 同じく区民祭や消防大会等の開催場所の催し広場についても立体駐車場と商業施設整備のため、桜、ケヤキを伐採、遊具も撤去されてしまいます。新アリーナが建設されますが、「四季の森」が予定地と重なるため、伐採は必然であります。写真は、釣池西側でありますが、藤、ヒマラヤ杉が伐採され、商業施設の建設予定地となっており、事業者の計画では緑地内に18棟の商業施設が示されております。

 再編整備により、スポーツとつながる環境づくりと豊かな自然を残しつつ、利便性が高まるのは喜ばしいことでありますが、市民が何らかの不利益を被ることは許されません。立体駐車場、自由提案施設、樹木の伐採等、議論が高まっております。市民が主役です。皆さまはどのようにお考えになりますか。

 (8月29日号に続く)

松原しげふみ事務所

中原区新城5-2-3

TEL:044-751-8855

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