2019年度かわさきマイスターに認定された 飯田 誠二さん 川崎区旭町在勤 51歳
鉄に魅せられた匠
○…高圧配管溶接の高い技術と、その技術を生かしたオリジナルの鉄の楽器「Sei」シリーズの製作の取り組みなどが認められ、川崎市内最高峰の匠「かわさきマイスター」の称号を得た。「素直に嬉しい。溶接や鉄の魅力を広く伝えていきたい」と喜びを語る。
○…川崎区旭町で営む工務店の3代目。祖父が銭湯の温水ボイラー製作から始め、公衆浴場の減少に伴い、父の代からガス系消火設備の配管溶接がメイン。溶接の熱で反り返るパイプを真っ直ぐに仕上げる技術は、13歳から手伝いで溶接をしてきた経験の賜物だ。「看板も出さず、一切宣伝しないで、75年間やってきているんだ」という言葉に受け継がれてきた技術に対する自負が覗く。
○…一方で「本業の堅い仕事だけだと息が詰まる」と言い、鉄彫刻家の顔を持つ。年3、4回個展を開くなど活躍の場は広い。26歳の時、友人の誕生日プレゼントに廃材で電気スタンドを作り、「かっこいい」と褒められたことで、もの作りに目覚めた。阪神・淡路大震災後、仲間とチャリティー展覧会を開き、自作のオブジェが売れたことで「勘違い」をし、1999年に東急ハンズが行う手作り作品のコンテストに溶接技術を使った「鉄の骸骨」が入賞し、自信につながった。そして今、裏波溶接という技術を生かし、作品作りに邁進する。
○…趣味は多彩。小・中・高と野球に打ち込みながら、小5でビートルズにはまり、小6からギターを弾く。現在も草野球で汗を流し、音楽活動にも取り組む。20代でアメリカのヒッピーバンドの追っかけをし、列車でアメリカ横断をした時に出会ったサーフィンは、上達のために茅ケ崎に移り住むほどのめりこんだ。仕事も遊びも全力投球だ。
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4月19日
4月12日