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川崎区・幸区 文化

公開日:2022.04.15

川崎大師信徒会館で
千宗室家元が講演
「茶道の心」について

  • 講演する千宗室家元

  • 大本堂で行われたご供茶式 提供 淡交社

 茶道(ちゃどう)・裏千家の千宗室家元が茶道を学ぶ中学生や高校生らに向けて、日常生活の中にある茶道の文化や心について語る講演会が4月10日、川崎大師信徒会館(川崎区大師町)で行われた。川崎大師平間寺、茶道裏千家淡交会川崎支部、川崎青年会議所(JC)でつくるお茶会実行委員会が主催した。

 家元は、新聞投書欄で目にした墓参りの供え物をめぐる、いさかいについての自身の考察を紹介しつつ、お茶席での「間合い」について話題を展開した。「お茶席ではお客様にまず、お菓子をどうぞと勧める。そのお菓子を食べ終わったところでお茶をたてて差し出す。そのときにどうやってお客様がお菓子を召し上がるか間合いをはかっている」と述べ、相手の立場になりきって考えることの大切さを説いた。

 また、インターネット上の交流サイト・SNSを使ったコミュニケーションについて言及し「(SNSでは)思いついたことをすぐに伝えたり、書いたりしている。しかし、自分が使った何気ない言葉がとげに代わることもある」と指摘。「会話とは目と目、顔と顔を合わせてするもの。会話をしながら目を見て顔を見て相手の感情の変化に気づく。そうすると、少し違った言葉にしようかな、別の話題にしようかなと、修正、調整しようと人間はバランスをとる。書き込みをする際に誰かを傷つけてはいないだろうか。それを考えることが間合いをみるということ」と解説。茶の湯はその間合いを知るためのアイテムであると語った。

 講演会前には、大本堂でご供茶式が行われ、家元がご本尊にお茶を献上した。

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