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川崎区・幸区 文化

公開日:2025.10.31

雨夜に響く楽の音
了源寺で「お会式」

  • 纏(まとい)を振るって練り歩く参加者

 幸区北加瀬の了源寺(永田行雄住職)で10月24日、恒例の「お会式」が執り行われた。

 当日はあいにくの雨となったものの、高津区溝の口の宗隆寺や横浜市菊名の妙蓮寺、県外からは千葉県浦安の正福寺など、計8団体が了源寺を参詣。纏(まとい)を振るう人を先頭に、威勢のいい団扇太鼓や鉦、笛などを響かせながら、雨除けの透明なカバーをかけた万灯とともに、境内を練り歩いた。訪れた人々は傘を手に様子を見学。屋台で買ったたこ焼きなどを手にする人や、スマートフォンで動画を撮る人も見受けられた。

 港北区樽町の本長寺として参加した、立正結社の鈴木智さん(64)は「本長寺では昨日(23日)がお会式で、了源寺さんにも来ていただいた。参加者が高齢化し、行事を維持していくのは大変だけど、お互いに行き来するのが恒例なので、今後も続けていきたい」と展望を話した。毎年見学に来ているという女性は「今年は雨だからか人が少ない様子。迫力のある催しなので、もっと地域の人に広まってほしい」と願いを込めた。

 お会式は日蓮宗の開祖・日蓮の命日である10月13日にあわせて、毎年10月〜11月にかけて各地の日蓮宗寺院で営まれる法要。大本山である池上本門寺では、毎年11日〜13日にかけて盛大に催され、古くは江戸の三大祭りに数えられた。

 永田住職は「あいにくの天候にもかかわらず、たくさんの万灯講の皆様にご参詣をいただいた。お互い様とはいえ、ありがたいの一言。古くから檀家さんや地域の人々に支えられてきたこの行事を、もっとたくさんの人に知ってもらえるよう、努力精進していきたい」と語った。

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