神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

日本現代詩人会の理事長を務める 八木 幹夫さん 南区相模大野在住 64歳

公開:2011年8月25日

  • LINE
  • hatena

どれだけ癒す力を持つかが「詩」

 ○…今月6日に相模原市立総合学習センターで行われた相模原詩人クラブ主催の講演会「西脇順三郎が見た戦前戦後の日本の風景」で講師を務めた。難解と言われる西脇氏の詩の世界を解説。普段なら20人程度が平均の講演会で50人近くを集めた。「若い人たちに西脇さんに興味を持ってもらいたい。彼の作品は現代詩の古典的な位置にあるが、常に新しい。詩を読まない人でも新鮮に感じるはず」とその世界観を語る。

 ○…詩に興味を持ったのは、石川啄木らの作品に触れた旭中学時代。高校に入ると”短歌少年”に。大学で英米詩にふれ、詩を書き始めた。卒業後は、市内の7つの中学校で英語教師として教鞭を振るった。授業が終わり、家に帰ってから詩を書き続ける日々。一時、書くことをやめていたものの、その熱は収まらず、38歳の時に西脇順三郎をオマージュした詩集を上梓。現在までに詩集8冊、現代詩文庫1冊、お経の訳書を1冊世に送り出している。

 ○…「詩は軟弱なものを受け入れる。現実に汗水流して働いている人にどれだけ癒す力を持ちうるか。即効性を求めるものではない」そう詩の持つ力を話す。西脇順三郎、辻征夫らの作品に傾倒し、詩の魅力を「憧れ」だという。「現実を現実として受け入れるだけなら面白くない。”憧れ”が詩を書く上で原動力になり、また”怒り”も含む。矛盾しているけどね」と微笑む。

 ○…現在、千人の会員を持つ日本現代詩人会の理事長、愛知淑徳大学大学院で非常勤講師を務める。週に一度大学で講義を行い、他の日は自宅で会の事務作業や作品の批評、自身の作品の執筆を行う。また、週に3日は趣味の畑仕事に汗を流す。「今回の震災を受けて、本当にダメージを受けた人の心に届く言葉とは何か、その探求に格闘していかないと。そしてシリアスな現実を超えるユーモアやウィットを大事にした作品を書いていきたい」。今後の目標をそう話してくれた。
 

さがみはら南区版の人物風土記最新6

小池 優華さん

第77回全日本学生音楽コンクール全国大会フルート部門で第1位に輝いた

小池 優華さん

南区在住 16歳

3月28日

中本 茂美さん

ソレイユさがみで「お父さんのための読み聞かせ講座」の講師を務める

中本 茂美さん

松が枝町在住 72歳

3月21日

伊藤 恵子さん

「Feel度Walk」と「知図」を子育てイベントや市との協働事業などで実践する

伊藤 恵子さん

中央区在住 38歳

3月14日

佐藤 利章さん

10周年を迎えたNPO法人車椅子の会サイレントフットの会長を務める

佐藤 利章さん

南区在住 59歳

2月29日

すけるとんさん

VRゲームの伝道師として相模大野駅・町田駅周辺で体験会を開催している

すけるとんさん

VRゲーム伝道師 53歳

2月22日

柏木 眞子(なおこ)さん

2023年度文部科学大臣表彰生涯スポーツ功労者表彰を受賞した

柏木 眞子(なおこ)さん

中央区在住 78歳

2月15日

あっとほーむデスク

  • 4月6日0:00更新

  • 1月19日0:00更新

  • 12月1日0:00更新

さがみはら南区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月29日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook