秦野 人物風土記
公開日:2025.12.19
国産紅茶グランプリの2部門で金賞を受賞した
高梨 晃さん
菩提在住 37歳
”茶縁”で紡ぐ茶園の未来
○…製茶技術を競う審査会「国産紅茶グランプリ2025」のチャレンジ部門とプロダクツ部門で金賞を受賞。「積み重ねた技術が全国の舞台で評価されるのはうれしいし、自信になる」と喜びを語る。現在、高梨茶園では同園と秦野産茶の知名度向上を目的にしたリブランド化を進めており、この取り組みに説得力を生むための実績作りの一つとして挑戦した。
○…リブランドに取り組もうと決意したきっかけは、台風による2度の茶畑の被災。父から受け継ぐものを次世代に残すことを考えた時、技術と茶畑は守りながらも時代に合わせた変化が必要と考えた。もともと競技会や品評会にも挑戦していたが、より思いを強めさまざまな品評会に毎年出品し、評価を得ている。「そのおかげで多くのご縁ができ、認知度も上がっていると感じます」と自信をのぞかせる。
○…茶園の長男として菩提で生まれ、自然と茶に触れて育つ。北小・北中卒。サッカー経験と人と関わり役に立つのが好きな性格から、スポーツ整体の道も考えた。悩んだ末に茶づくりを学ぶ道を選び、そこでの仲間との出会いを機によりのめり込む。妻とも仕事を通じて出会い、3人の子宝に恵まれた。「自分の人生、全てお茶を通した縁でできているかも」と笑顔で話す。
○…「子どもがお茶に触れているとうれしい。父もそんな気持ちだったのかな」。親の気持ちを知るほど、茶園の継承が頭をよぎる。3代目の父が畑に出られるうちに、商品開発やパッケージリニューアル、人好きな自分の特性を生かした営業活動など進化の道を模索する。「リブランディングを手伝ってくれている人も含め、お茶が好きだから巡り合えた縁で次世代につないでいきたい」と展望を語る。
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