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さがみはら南区 人物風土記

公開日:2013.03.28

インドプロリーグに挑戦中の元・SC相模原の選手
山形 雄介さん
プネー(インド中東部)在住 26歳

必要とされ「燃え尽きたい」



 ○…カレー、IT、ヒンドゥー教…。インドと言われて、我々が思い浮かべるものだ。「どんなチームなのか、なぜ自分が入団することになったのか。ほとんど何も聞かされていません」。実はインドには、プロのサッカーリーグがある。今年2月、代理人を通じ、2部リーグに所属する「シバジアンズ」との契約が決まった。「(昔は選り好みして)選択肢を狭めている自分がいた。1年間チームにも所属できず、もう状況が状況ですから」。まさに不退転の決意。今月初旬に日本を発(た)ち、サッカー新興国で挑戦を始めた。



 ○…宮城県仙台市で育つ。小学1年生のときにJリーグが開幕。「その頃からサッカー選手になりたいと思っていました」と、はにかむ。中学・高校時代は地元の強豪クラブチームで活躍。あの香川真司選手と共に汗を流した。大学卒業後、JFLに所属する「佐川印刷SC」でセンターバック(DF)として2年間プレー。2011シーズンから関東2部(当時)の「SC相模原」へ。しかし、左ひざ靭帯(じんたい)の大けがにより、シーズンの大半を棒に振る。一昨年の冬、チームを戦力外通告となった。



 ○…相模原時代は、出場機会がほとんど得られなかったが、人との出会いには恵まれた。座間市に住んでいた2年間、南区新磯野で開業する柔道整復師には特に恩義を感じている。「『金もないだろうしさ』って、いつもご飯をおごってくれたり、院の設備利用をサービスしてくれて」。相模原解雇後は、その接骨院でアルバイトとして働いた。



 ○…”自分を必要としてくれるところならどこへでも”。プロサッカー選手という職業にこだわる以上、活躍の場が与えられなければ何も始まらない。無所属生活を味わったこの一年間は、麻溝公園などで練習を続けた。「これまでのサッカー人生では、まだ燃え尽きることができてないんで」。血潮をたぎらし、インドサポーターを熱くさせる。

 

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