中央区光が丘出身の画家、山本彩乃(あやの)さん(35・東京都大田区在住)=写真左=と、彩乃さんの祖母、山本和子(かずこ)さん(84・中央区光が丘在住)=写真右=による画展が11月13日(木)から18日(火)まで、相模大野ギャラリー(南区相模大野)で開かれる。
油絵、日本画の競演
2人で展示を行うのは今回がはじめて。彩乃さんは油絵で幻想的な「空間」を、和子さんは日本画、墨絵で家の庭に咲く花々を表現。それぞれ約20点、合計40点余りが展示される。
50代から季節の花々のスケッチを始めたという和子さん。相模原市高齢者大学(あじさい大学)では、日本画家の故・吉川啓示氏に師事。今年からは相模女子大学のさがみアカデミーで墨絵を学んでいる。
「一緒なら」と快諾
「何十年と描きためている作品がある。もったいない」。今年1月、座間市にある馴染みの額装店から、個展の開催を薦められた。はじめ和子さんは断ったが、彩乃さんの活躍を知っていた店主が「一緒にどうか」と再度打診をしたところ、「2人なら」と、快諾したそう。
彩乃さんは相模大野高校を卒業後、慶應義塾大学へ。その後、一般企業に就職するも、「幼い頃から好きだった」という絵画の道を志し、東京藝術大学へ。同大学大学院修士課程油画研究科在籍中の2008年から11年まで、イタリア・ベニスアートアカデミーに留学。「見え方はシンプル。でも色には深みがある」(彩乃さん)。キャンパスに収まりきらない「空間」を感じさせる絵を描く。
地元での開催に喜び
彩乃さんの色とコンポジション(構成)に重きを置いた、幻想的な作風はイタリアで高い評価を受けた。「(作風は)日本画の影響を受けています。長谷川等伯などが好きです」(彩乃さん)。帰国後もイタリア人の夫、長女と都内で暮らしながら、活動を続けている。地元での展示は今回が初めてとなる。
「初めは意味がわからなかったけど、今は(色彩が)はっきりしてきた」。和子さんは彩乃さんの作品をいくつも家に飾っている。「しっかり売れてくれればね」とも。彩乃さんは「自分は一気に描きあげるタイプだが、おばあちゃんはコツコツ描く。偉いと思う」と和子さんを尊敬している。「ここ(相模原)で開催できることになって良かった。みんなに来てもらいたい」と、彩乃さんは来場を呼び掛けている。
■祖母と孫展―山本和子・彩乃二人展―/相模大野ギャラリー(伊勢丹となり)/11月13日(木)〜18日(火)午前10時から午後6時まで(初日は正午から。最終日は午後3時まで)/入場無料/問山本さん【電話】042・752・9921
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