さがみはら南区版 掲載号:2019年9月5日号 エリアトップへ

相模の大凧文化保存会の会長に就任した 川崎 勝重さん 磯部在住 71歳

掲載号:2019年9月5日号

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凧通じ、故郷へ恩返し

 ○…地域に子どもが誕生したお祝いとして、端午の節句に行われてきた凧揚げ。天保年間から現在まで受け継がれてきた行事は、いまや「相模の大凧まつり」に昇華し、市の六大観光行事の一つとなった。地域の誇りともいえる伝統を守り、受け継いでいるのが「相模の大凧文化保存会」。凧を愛する450人が所属する同団体の旗手を、このほど務めることとなった。会の中心は50代から70代。「伝統継承のためには若い人の参加を促していきたい。そのための努力は惜しまない」

 ○…生まれも育ちも上磯部。幼い頃から自然と共に育ち、「家が相模川沿いだったので、庭から魚釣りができた」と当時を懐かしむ。毎年揚がる凧の姿も、気づけば目に焼き付いていた。公務員時代の40代半ば、近所の先輩らから大凧保存会への入会を打診された。「子どもの頃から世話になった人ばかりで断れなくて」と苦笑する。それでも、言葉数は少ないながら親身な指導を受け、凧作りの楽しさに目覚めた。「先輩と話す機会も貴重だったし、なによりも居心地が良かったからね」

 ○…市の観光マイスターとしても活動し、大凧のPRも率先して担当。上磯部八幡宮の祭礼を運営する有志の団体「やよい会」にも所属する。本日9月5日の祭礼では、芝居にも挑戦。「演技は難しいね」と笑いながらも、「地元のために何かできることが嬉しくて」と目を細める。

 ○…新緑鮮やかな皐月に、雄大な大山や丹沢の山々を背に青空を舞う大凧。その姿には今も胸が高鳴る。「凧があって、自然が豊かで。新磯地域って本当に素晴らしいと思うけどな」。思わずこぼれた言葉に、実感がこもる。故郷と凧への愛着、そして少しの重圧を胸に、伝統を次世代に継承するための活動は続く。

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