J2開幕戦を京都サンガF.C.とホーム・相模原ギオンスタジアムで戦うSC相模原。昨シーズン、待望のJ2昇格を果たし、初めて迎えるシーズンを前に、本紙では三浦文丈監督にインタビューを行った。三浦監督は3年目を前にリーグにかける思いやチーム状態、目標を語り、サポーターに向けたメッセージを送った。
J2に挑む体制作り
--昨年J2昇格を果たした感想と、いよいよシーズン開幕を迎えますがチームの状態はいかがですか。
「J2昇格は、結果にこだわってやるとずっと言ってきたことが実現できた。昨年は自分の中でも手ごたえを感じていたので、終盤良い位置にいればチャンスがあると思っていた。最後は目に見えない力が働いたかな。最近では、ようやくJ2という言葉に慣れてきました。ふとJ3の移籍情報を見ていたこともあったが、他クラブの情報はJ2のクラブに目が行くようになったところ。チームの状態は、今年も約半分の選手が入れ替わっているので、SCのチームコンセプトの落とし込みから始めて、だいぶ浸透してきている。昨年いた選手と新選手の連係を合わせている状態で、開幕までに合わせていければ」
--期待する選手はいますか。
「今年は正直、誰かに依存というよりかは全員に期待している。1年目は戦力のばらつきが大きかった。2年目に選手が半分入れ替わり、ばらつきを縮め、さらに今年も半数を入れ替えて戦力が底上げできている。今シーズンは総力戦で、チャンスがあればいろんな選手を使って乗り切りたいと思っているので、全選手に期待している」
--チーム数が増え、試合数も42に増えますが戦略に影響はありますか。
「J2はタイトなリーグ。今シーズンはプレーオフが無い分、12月上旬まで毎週公式戦がある感じ。タイトでハードな一年だと思う。ただ今シーズンから専任のフィジカルコーチが入ったので、選手には良い影響を与えていると思う」
変革続け未来へ
--今年のスローガン『変革2021未来へ』に込めた意味はなんですか。
「今までも変えながら良いことを続けてJ2を獲得した。次に起こることはJ2にいること。新スタジアム構想の機運も高まっており、将来的にめざすことはそのスタジアムで川崎フロンターレや横浜F・マリノス、横浜FC、湘南ベルマーレなどJ1にいるクラブとJ1で神奈川ダービーがしたいんです。J2にいるためには変革を続けることが必要。そしてサッカーの未来に向かって変わっていかないとJ1のライセンスもおりないですからね」
--今シーズンの目標は。
「選手にも伝えているのは勝ち点50を取ること。ここ数年は50まで取れば18位以内にいられると。まずはそこをめざしたい。選手には『我々はJ3で2位であがったチーム。ということは22番目のチームなんだということ。だからといってできないことはない。まわりをびっくりさせてやろうぜ』と言っている。そういう意味ではすごく楽しみ」
強豪ぞろいのJ2
--楽しみな対戦はありますか。
「注目してほしいのは町田ゼルビア戦でしょう。川をはさんで近いし、相武ダービーとして勝たないといけない。熱い試合ができれば地域が盛り上がる。一緒にリーグを盛り上げていけたらと思っています。あと、監督やコーチとして在籍した新潟や岡山戦、選手として在籍した京都や磐田戦は楽しみ。みんな楽しみだけど初戦の京都との試合はホームですし、勝ち点3はとりたいですね。もう楽しみしかない、あたってくだけろですよ」
--サポーターにメッセージをお願いします。
「今シーズンは厳しい戦いが始まる。コロナ禍で試合ができるのは、いろんな方の支えと努力でできると思う。そこに感謝しながら、相模原に関わる人たちが一致団結して、一体となってこのJ2というリーグを戦い抜いていきたい。みんなで一緒に戦っていきましょう」
--ありがとうございました。