毎年6月の第4週を人権週間として、「人権意識の向上」につながる様々な取組みを行ってきた相模原市立相陽中学校(小林知昭校長)。今年は生徒会本部の主導で「相陽中笑顔かるた」を作成。7月9日にはそのかるたを用いて、全校生徒参加による「かるた取り大会」が実施された。
市内最多881人の生徒数を誇る相陽中学校では、7年ほど前から人権について考える取組みを実施してきた。
今年は何をするか、生徒会本部で検討する中で、生徒全員が参加できる「かるた」のアイデアが浮かんだという。
コロナが転機に
実はこのアイデア、昨年から続く新型コロナの影響がきっかけとなっている。コロナ禍により全校集会等は行えなくなったが、生徒全員にパソコンが支給されたことで、投票などの形で誰もが参加できる様になった。生徒会長の鈴木愛朱叶さんは「人権週間の取組みに自分たちも参加する、そういう意識を持ってほしかった」と話す。
その言葉通り、6月23日には学級活動の時間を使って、各クラスごとに割り当てられた文字から始まる「読み札」づくりを行った。その内容も、学校生活の中で「笑顔になれる」「されてうれしい」「前向きになれる」言葉を話し合って選出。その結果、例えば「あ」の読み札は「あなたの笑顔が宝物」、「か」は「片付けよう悪口ゴミ箱レッツゴー」、「と」は「友達が私にくれるありありがとう」などに決まった。読み札の標語が決定した後には、「絵札」を各クラスの学級イラストレーターが代表して手掛けた。
楽しく優しく
「標語を集めるだけではなく、かるたをゴールにすることで楽しめるし、みんなの意欲も高くなった」と話す鈴木さん。実際、標語を決める際の議長や、かるた会の運営も各クラスの代表が担当。生徒会本部主導ながらも、それぞれの生徒が主体的に参加できる形を模索した。
かるた会当日は、事前に収録した映像を各クラスのテレビで流すことで、生徒全員が集まれない中でも、一体感のある同時進行を可能に。かるた取りが始まると、どのクラスからも拍手や歓声が上がるなど、大きな盛り上がりを見せた。
「初めての試みだったけど無事に成功して良かった。私も楽しめました」と振り返った鈴木さん。「標語に書かれたいっぱいの優しい言葉にふれて、今後、みんながどう変わっていくかが楽しみ」とも話した。
なお、一番好きな読み札の標語を決める全校投票も、パソコンを使って実施。19日の生徒会本部による昼食放送で、発表される予定だという。
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