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さがみはら南区 トップニュース社会

公開日:2024.02.22

「心身守る術広めたい」
相模大野でキックオフ

  • 不審者からの身を守る護身術を指導する様子=主催者提供

  • 委員長を務める青嶋さん

 護身術や悪い誘いの断り方を学ぶ「セルフディフェンス」(チームユニバース運営委員会)の講座が2月11日、相模大野で開催された。愛知県の小中学校などで行われる同講座を関東で広めていくため、主催者は、キックオフイベントとして位置付けている。

「100円貸して」断り方

 「友だちに『100円貸して』と言われたら、何を言われても『ごめんね』を繰り返そう」。2月11日に行われた講座では、講師を務める青嶋記以さんが参加者に、友人からの誘いを断る術を伝えた。青嶋さんは「『友だちだから断りにくい』という思いがあっても、お金を貸すことは別。お金が返ってこないなどのトラブルに発展することもある」と注意を促す。

 この日参加したのは親子や教育関係者、行政職員など約30人。青嶋さんの話に耳を傾けていた。

母の思い受け継ぎ 

 主催するチームユニバース運営委員会は、昨年末に発足。自分で身を守ることを目的に、護身術や悪い誘いを断るコミュニケーション術などを教えていく。

 講座の内容は青嶋さんの亡くなった母、宮央さんが構築したもの。宮央さんは愛知県を拠点とし活動している特定NPO法人「日本教育養成学会」を設立。愛知県一宮市や小牧市などの教育委員会から依頼を受けて、小中学校でセルフディフェンスの講座を行うなどの実績を積み上げた。

 青嶋さんの大学進学による上京と宮央さんが相模女子大学大学院に進学したことを機に、拠点を相模原市に。関東でもセルフディフェンスを広めていこうとした矢先、宮央さんの病気が発覚。昨年10月に逝去した。

 高校生のときから講師として参加していた青嶋さんは「関東でも形にしたいという母の思いを途中では止められない」と活動継続を決意。同運営委員会の遠木ナオさんは「心と体を守ることが前向きに生きていくことにつながる。このことを子どもの頃から意識付けするということが宮央さんの思いだった」と語る。

 同運営委員会は2月11日をキックオフとして位置づけ、4月からセルフディフェンスの講座を月に1度、定期開催していく。また活動する会員を募集中だという。

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