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三太物語 60年前の感動を映像で 原盤の複製実現し上映会

文化

公開:2013年8月8日

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三太物語シリーズの2作目として1952年に上映された「花荻先生と三太」
三太物語シリーズの2作目として1952年に上映された「花荻先生と三太」

 戦後間もない道志川を舞台にした児童文学の名作『三太物語』。同作品を映画にした『花荻先生と三太』が8月31日(土)、9月14日(土)の2日間、藤野芸術の家で上映される。この映画は日連地区をロケ地として1951年に撮影されており、旧日連小学校に通っていた当時の在校生が出演。「60年前の映像の中の自分に逢いたい」との思いから、出演者たちが原盤を複製し、今回の上映会を開催することとなった。

 三太物語は1946年、児童雑誌『赤とんぼ』に掲載された青木茂の小説。NHKの連続ラジオドラマとしても放映され全国的に人気を博し、古くから道志川周辺地区では、三太物語を題材にした地域振興策が行われてきた。

 今回上映される『花荻先生と三太』は、4本映画化された三太物語シリーズの2作目で、1952年に上映された劇団民芸の映画第1回作品。宇野重吉さんや山田五十鈴さんなどそうそうたる俳優たちが出演し、東京から赴任してきた若い女性教師と子どもたちの交流を描いた感動作だ。撮影の約8割が旧日連小学校やその周辺で行われ、当時の日連小学校の在校生のほとんどがエキストラとして参加していた。

関係者の努力でDVD化

 この撮影に参加したメンバーは現在、60代後半から70代中盤。出演者から「皆が元気な内にもう一度映画を見てみたい」との声があがり、映画「花荻先生と三太」上映実行委員会の実行委員長を務める森久保周一さんを中心としたグループが、昨年春からフィルムの所在を調査した。その結果、上映記録が(株)角川書店にあり、原盤が存在していたこともわかった。その後、国立美術館や相模原市からの補助金を得て、原盤の複製とDVD化が実現。今回、当時の出演者ばかりでなく、地域住民や映画関係者を招いて、上映会を開催することを決定した。

 森久保さんは「撮影は夏休み期間中ほぼ毎日行われ、とても暑かったことを記憶しています。当時を懐かしむ方々はもちろん、若い世代の方たちにも60数年前の藤野の風景やようすを観ていただき、『ふるさと』について改めて再確認する場としていただければ」と話している。

藤野芸術の家で上映会

 上映会は8月31日、9月14日の2日間、午後2時から(1時半開場)、藤野芸術の家で実施。80分間の映画上映の他、映画に三太の子役で出演した大橋弘さんもゲスト出演する。

 また、当時の出演者によるエピソードや映画の中で歌われた歌を参加者全員で合唱するなど、当時を懐かしむ企画も予定されている。入場は無料。定員は先着順の225人。参加希望者は事前に、FAXかメールで申込が必要。申込、問い合わせは、三太物語の伝承・普及の会【FAX】042・687・6663、または【メール】morikubo@violet.plala.or.jpへ。
 

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