現在、指定管理者制度により運営されている「神奈川県立藤野芸術の家」(牧野4819/以下、芸術の家)の施設が2018年4月から民間事業者に無償貸与され、運営が移譲される。昨年募集を行ったその貸付先事業者には、緑区内の2団体が名乗りを挙げている。
芸術の家は1995年10月に、県の施設としてオープン。「ふれあい、体感、創造」をテーマに、陶芸や木工、ガラス工芸などの芸術体験ができる工房や音楽や劇などの練習・公演ができるスタジオと定員300人のホール、会議室などを備えた芸術棟と、家族・団体などで利用できる宿泊室やレストランなどが入る宿泊棟、キャンプ施設が備わった芸術活動体験施設として活用されてきた。
鉄筋コンクリート一部鉄骨造の5階建で、敷地面積は2万7325・34平方メートル、延床面積は5421・63平方メートル。2015年度の利用者数は延べ約10万3千人。施設内に本部を置く一般社団法人かながわ青少年協会(玉井清一代表理事)が2011年度から指定管理者となっており、17年度末まで運営を担うことが決まっている。
地域振興などへの寄与図り
このほど、県が緊急財政対策として所有施設の見直しを行う中で、芸術の家の民間事業者への移譲を検討。地域・文化芸術・観光振興に寄与する施設として有効活用を図るため、昨年10月末から12月16日まで、県内に事務所を有する法人・団体・グループからの貸与希望を募っていた。
貸付期間は18年4月1日から28年3月31日までの10年間。土地・建物・物品など施設全般が無償で貸与される。
選定委員会が評価
12月に募集を締め切ったところ、現在指定管理者として運営を行っている「一般社団法人かながわ青少年協会」と、緑区小渕の「藤野商工会」(野崎保巳会長)の2者が名乗りを挙げる結果となった。
今後は、芸術文化・施設運営・地域振興など各分野の外部有識者ら5人で構成される選定委員会が、書類や面接により、応募者の理念や施設管理運営に対する取組内容、収支計画などの選定基準に基づいて評価(採点)。その結果をふまえて、県が貸付先事業者を決める。県は、選定委員会を2月に開催し、3月には貸付先事業者の1位候補を決定する予定としている。
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