青根地域の大きな観光スポットの一つである「防空監視哨跡地」。この跡地は3月に閉校になった青根小学校の学校林(通称あおりん)に隣接しているため、児童たちの遊びや学習の場にもなっていた。閉校後の利用減少が懸念される中、この貴重な資源を守ろうと、青根地域観光活性化委員会(天野眞一委員長)が中心となり、地域一体でその保全に取り組んでいる。
戦時中、敵機を監視するために設置された監視哨。敵を探知し、いち早く厚木基地へ通報していた。当時は、深約2mの丸穴を掘り、石やコンクリートで固め、雑音を防ぎながら、反響音などにより集音しやすくした探知施設や情報室、仮眠室などがあったという。この監視哨跡地が高台にあるため、展望台を設置するなどして整備。青根の街並みや山梨方面の山並みなど雄大な自然が眺望できる人気の観光スポットとなっている。さらに、旧青根小学校の学校林と隣接しているため、児童の遊び場や学習の場としても利用されていた。
そうした中、今年3月に閉校になったことで利用減少が懸念されたが、4月に青根小と青野原小が統合した「青和学園」も、学校林と監視哨跡地の有効活用を検討している。「少子高齢化により人口減は避けられないが、他地区との交流や来訪を増やした『関係人口』は増やせる。監視哨跡地を観光の柱にして、活性化につなげたい」と天野委員長は話す。
住民団結で整備作業
7月26日には、同委員会が主催し、青根地域振興協議会やボランティアなど約50人で、監視哨跡地周辺の清掃や散策路の草刈り、階段や手すりの修理を行った。天野委員長は「2月には青根の将来を話し合う『青根のまちづくり検討委員会』を発足した。私見になるが展望台を発展させ、監視哨跡地を生かした施設ができたら観光の目玉になる。そうした取り組みによって、市が進めるSDGsにかなう持続可能な地域にしていければ」と話した。
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