八王子
公開日:2023.03.09
FC NossA(ノッサ)八王子、キッズ向けサッカースクール開校
土屋征夫さんコーチ就任インタビュー
「人間の『根っこ』の部分つくる」
トレードマークはどこから見ても目立つヘアスタイル。ヴィッセル神戸やヴァンフォーレ甲府などのチームを渡り歩き、2018年にはJリーグ功労選手賞を受賞。21年からは社会人サッカー「FC NossA 八王子」の監督を務める。
-この4月から、同チームのキッズ向けサッカースクールのコーチに就任しますね。
土屋 ノッサの代表、エスエストラストの杉本は僕の後輩で(ブラジルに)サッカー留学を一緒にしていた仲なんです。ノッサで八王子出身の平本(一樹現FC町田ゼルビア強化部)とも、サッカーを通して八王子の子どもたちに何かできないか、とずっと話していました。
-プライベートでは1男5女の父親。子どもに教えるのは得意ですか?
土屋 得意というか、慣れてはいますよ(笑)。一番上が大学生、一番下は5歳ですが、見ていて思うのは、やっぱり物事楽しくなければ続かない。でも、さまざまな子どもたちが集まる場では、楽しいだけだとぐちゃぐちゃになってしまう。だからこそ、厳しくもしないと。子どものうちは、人間の「根っこ」の部分をつくる時期。みんなと同じことをやるとか挨拶をするとか、最低限のことはしっかりやる。単純なことだけど、子どもたちにとっては難しい。でも大きくなっていく中で、人として絶対にできていた方がいいことですから。
(子どものフィジカル面について)体を自分の思うように動かせて初めてサッカーが上達します。逆に言うとサッカーが上達すればジャンプなどの身体機能や頭を使った動きが上達する。自分は今48歳だけど、昔は外遊びが当たり前で、鬼ごっことか遊びの中で自然とバックステップやクロスステップが身に付いた。でも今の時代は防犯上難しい。そういった部分を習い事で補っていくのは悪くないと思う。
-土屋さんといえば、高校入学後、サッカー部を1週間で辞め、3年間サッカーしなかったという異色のスポーツ人生。気持ちに忠実に行動する性格だったんですね。
土屋 今でもそうですよ(笑)。でもそれは、いいところでもあり、悪いところでもある。よくなかったと思うこともあります。でも自分は、部活を辞めたことで卒業後にブラジルへ行って、自分を見つめ直すことができた。高校時代に一度は離れたけど、サッカー自体はずっと好き。「仕事にしたいもの」を考えたとき、頭に浮かんだのはやっぱりサッカーでしたから。
-土屋さん、お話ありがとうございました。
* * *
今月14日(火)からは、4月開校に向けた体験会が始まる。曜日によって土屋さん、平本さんが練習を見てくれるとあり、ファンの中での期待値は高まるばかり。「スクール、どんな子が来てくれるかな。始まってみないとわからないけど」と楽しげな表情を浮かべる土屋コーチであった。
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