今年２月に発表された「働きがいのある会社ランキング」。世界約50カ国で展開している意識調査機関「ＧｒｅａｔＰｌａｃｅｔｏＷｏｒｋ」が実施しているものだ。２０１７年日本版ランキングに多摩センターの「黒川税理士事務所」（黒川明代表）が多摩地区で唯一選ばれた。

　同ランキングは、従業員の意識調査、会社の人事施策や企業文化づくりといったアンケートを基に選出される。今年度は全国３７９社が参加した中で、同事務所は25人〜99人の部で11位に選ばれた。黒川代表は「30位以内に入ることが目標だったので嬉しい」と笑顔を見せる。

顧客満足のためにまずは従業員満足を

　２００８年１月に設立された同事務所は、税務相談、コンサルティング、アウトソーシングを主な業務とし、53人（３月１日時点）の従業員が働く。「お客様に良いサービスを提供し満足してもらうために、まずは従業員の満足度を高めることが重要」と黒川代表は話す。

　そのために採用は人柄を重視。ハロウィン、運動会、ＢＢＱなどの社内イベントや親睦会など、コミュニケーションや連帯感を高める取り組みを進める。評価基準を所内で公表し、従業員が決めた行動指針を全員が共有、意識しながら日々業務に取り組んでいるという。

　２児の母である管理部の高木まゆみさんは「失敗して注意はされるけど怒られることはなく、最後まで仕事を任せてもらえる。育児休業からの復帰１００％で子どもを持つ親としても働きやすい環境」と話し、入社１年目の高木宏務さんは「色々な経験を積ませてもらえているのでやりがいがある」と笑顔を見せる。

　黒川代表は「働きがいは土台。まだまだ課題はあるので、それをクリアしつつ、今後事務所の規模を拡大していきたい」と今後の目標を語った。