市立多摩中学校で5月12日からの2日間、同校の2年生157人が参加して避難所宿泊訓練が行われた。
大規模災害時に地域の避難所に指定されている同校。その際には、生徒たちは避難者ではなく支援者として活動することが期待されていることから、支援者としての行動・態度を身につけ、実践的な救命救助、防災知識を学ぶと同時に、高齢者や障害者の被災支援を想定した活動を通じて将来の地域の担い手として貢献できる力を養成することを目的に、4年前から同訓練を行っている。
この日は、2年生を中心にPTAや同校支援地域本部、多摩市、多摩消防署、多摩市社会福祉協議等の協力を得ながら、1泊2日の行程で訓練を実施。火起こしから釜を使ったアルファー米や豚汁を調理する炊き出し訓練、宿泊所の開設、近隣の高齢者住宅まで迎えに行き談話室で高齢者・地域住民と交流、連光寺小学校までの避難ルートの確認などをグループごとに分かれて行った。
「自信がついた」
夜には、阪神・淡路、東日本の両震災を体験した国立研究開発法人の森岡文明氏の講演が行われた後、再度グループに分かれて視覚障害者の疑似体験、車いす体験、心肺蘇生法・AED体験、煙体験を実施。その後、体育館、談話室で就寝。翌朝、起床して非常食で朝食を取り、片づけを行って訓練を終えた。
訓練を終えて、体験した生徒は「この体験を通して、いざという時に動けるよう自信がついた」と感想を語った。前島正明校長は「短い時間の訓練の中で生徒たちは大きく成長した。避難所運営のスキルアップ、支援者としてボランティアの精神が培われたと思う。今後にぜひ活かしてもらいたい」と話した。
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