多摩市民手づくりの映画祭「第27回映画祭TAMA CINEMA FORUM」が11月18日から26日まで、パルテノン多摩などを会場に開催された。期間中約69本の映画を上映した他、トークイベントなども企画され、延べ1万1442人が多摩で映画を楽しんだ。初日となる18日には、「第9回TAMA映画賞」の表彰式も行われ、長澤まさみさん、満島ひかりさん、池松壮亮さんら豪華俳優陣が出席した=右写真。
映画ファンを中心とした市民ボランティアで結成された実行委員会が主催する同映画祭。夢や感動を与えてきた映画の発展と、映画を通じたまちづくりを目的に開催され、今年で27回目を迎えた。8年前からは「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる”いきのいい”作品・監督・俳優」を映画ファンの立場から表彰する「TAMA映画賞」を実施している。今年度も映画賞の表彰式には、豪華俳優陣が出席した。
「温かな気持ちになる映画祭は初めて」
式の冒頭、竹内昇実行委員長は「お蔭様で27回目を迎えることができた。これも支援いただいた方々、お客様のお蔭。今後も受賞した皆さんがさらなる活躍のきっかけになれば」と挨拶。 今回、「本年度最も活力溢れる作品の監督及びスタッフ・キャスト」に贈られる最優秀作品賞に選ばれたのは『散歩する侵略者』(黒沢清監督)『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』(石井裕也監督)の2作品。登壇した黒沢監督は「いくつかの映画祭で賞をもらったが、ほとんどが監督賞や審査員特別賞などで今回やっと一等賞をいただけてこんなに嬉しいことはない。この日を夢見ていました」と受賞を喜んだ。石井監督は「感覚的に自由に作った映画を評価していただき嬉しく思いますし、励みになります」とコメントした。
また「本年度最も心に残った男優」を表彰する最優秀男優賞は『幼な子われらに生まれ』『沈黙-サイレンス-』などに出演した浅野忠信さん、『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』『続・深夜食堂』などに出演した池松壮亮さんに贈られた。この日、出席できなかった浅野さんの代わりに登壇したプロデューサーの江守徹さんが、浅野さんからのメッセージを代読。「今回の受賞は大変光栄で本当に嬉しく思います。浅野忠信を選んでくれたTAMA映画祭の皆様、本当に本当にありがとうございます」と感謝の言葉が述べられた。また池松さんは「こんな賞は恐れ多くて坊主にしてきました」と会場の笑いを誘い、「個人的に思い入れがある渾身の一本。この賞をこの作品でいただけて嬉しく思う」と照れながら話した。
「本年度最も心に残った女優」を表彰する最優秀女優賞には『散歩する侵略者』『銀魂』などに出演した長澤まさみさん、『海辺の生と死』『愚行録』に出演した満島ひかりさんに贈られた。長澤さんは「素敵な賞をいただけて嬉しい気持ちでいっぱい。こんなにアットホームで温かな気持ちになる映画祭は初めて。これから先の励みになる。お芝居を頑張っていきたいなと改めて思いました」と受賞を喜んだ。満島さんは「第1回のTAMA映画賞の時に新進女優賞をいただいていて、その1回目の時と様子が違い8回目ともなるといろんなことがスムーズで余裕があるなと感じました」と話すと、会場からは笑いが起きた。さらに「すごく楽しみにしていた。選んでいただいてありがとうございます」と感謝の言葉を述べた。
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