多摩 人物風土記
公開日:2022.06.23
元プロ野球選手で、多摩市内に発足した中学硬式チームの監督を務める
佐伯 秀喜さん
日野市在住 51歳
子どもたちの目 「前へ」導く
○…生まれ育った日野を拠点にする少年野球クラブにいる後輩に誘われ、その中学生部門を率いることに。6年前から仕事として野球教室をもち、小学生などに教えるなか自分のチームをもちたい気持ちが芽生えていた。教室で気になったのが、練習でボールを打つたびに指導者である自分の表情を伺う子ども。「まず、前を向いて勝負することが大切。その気持ちを育てていきたい」
○…プロでは1年目から一軍での出場機会に恵まれた。初打席で本塁打。大きな期待を受けて2年目を迎えることになったが、以降の8年間は1軍にあがることができず引退することに。持ち味だった思い切りの良い打撃が周囲のアドバイスを聞くうちに崩れ、取り戻せなかったことが要因だった。「自分の特徴を生かすことが大事と実感するプロ生活でした」。指導者として教えていきたいことという。
○…昨年から、永山駅近くで野球愛好者を支える店舗をオープン。そこで子どもたちに野球を教える一方、中古のグローブをリサイクルして安く販売するなど、気軽に野球に取り組める環境を生むための企画を考える毎日を送る。プロ引退後に実家の酒屋を引き継ぎ、およそ20年。野球に一切関わらない生活を送ってきたことがこれまでの常識にとらわれない発想を生んでいる。
○…立ち上げた中学チームは先日、大会で優勝を飾るなど好スタートを切った。そのなかで自身は存在感を消すのが役目と考える。あくまでも主役は選手たち。それが指導者の目を気に過ぎて野球を楽しめなくなる子どもを減らす方法と笑う。「親に言えないことを私に相談してくれる。それがうれしい」。そして、いずれ日本一を。楽しくもそこにはこだわるつもりだ。
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