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「無痛分娩」(2) 愛育病院 院長 井澤秀明
人間は直立して歩くようになったため、四つ足の動物に比べて骨盤の出口の筋肉(骨盤底筋群)が発達しました。直立歩行する事で、それまで腹筋で支えていた内臓の重みを、骨盤底筋群が支える事になったからです。そこは赤ちゃんが通る「軟産道」そのものです。人のお産が犬や猫のように簡単でないのは、そのためです。妊婦の高年齢化が進み、「軟産道」がかたくなることで難産や帝王切開の割合が増えています。帝王切開では肺血栓(肺動脈の中で血液が固まり最悪のときは死に至る突発的な病態)をおこす危険性が高まります。当院ではこのような事態を招かぬよう最大の注意と対処をして無痛分娩をお勧めしています。40歳を超えた方から「できるだけ痛みの少ない無痛分娩」を希望する方も増加しています。麻酔により、この骨盤底筋群が緩み自然分娩だったらきっと難産や帝王切開になったであろう方々も無事に経膣分娩に成功している場合が多いのです。
(4回連続掲載)
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