海老名むかしばなし 第19話 摩尼山の七不思議(三) のぞき小僧【2】
《前回の続き》
やがて明治になり、二人の子分はそのまま巡邏(じゅんら)(巡査の前身)となって引き続き村内の見まわりなどをしていたが、その一人がひどく臆病でこの「のぞき小僧」におびえ、夜になると一人では外へも出られなかった。
ふとんをかぶったまま、便所へも行かず朝までじっとがまんをしているので、時々寝小便をしてしまい、小便臭いだんぶくろ(・・・・・)(昔のズボン)をはいたまま巡回するので、子供たちはこの巡邏に出会うと鼻をつまんで「臭い」という身振りをしてからかい、追いかけられたり、持っている大尺棒でたたかれたりしたこともあった。
衡平親分は度胸がよかったので、子分のためにものぞき小僧の正体を見届けようと、何度も寝ずに見張りをしたり、天井裏まで登って調べたりしたが、とうとう正体はつかめなかった。
その後この建物は取りこわされて、中河内の吉祥寺に売られてしまったので「のぞき小僧」の不思議は消えてしまった。
参考資料/海老名むかしばなし
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