海老名版 掲載号:2019年7月12日号 エリアトップへ

海老名むかしばなし 第29話 あの世への竹づえ【1】

掲載号:2019年7月12日号

  • LINE
  • hatena

 明治もまさに終ろうとする前年(明治四十四年、一九一一)の七月二十六日、連日の豪雨続きのため村内の各道路は水浸しの状態で、中には濁水がごうごうと押し流しているところもあった。

 ここ本郷に佐藤光義という有馬郵便局員がいた。彼は常に公務員たるべきものは住民サービスに徹しなければならないという固い信念を持っていた。彼の担当は集配事務で、豪雨といえども公務は一日たりとも欠くことはできない。

 この日も例によって雨笠、雨ガッパに身を固め、危険箇所を探るための竹のつえを持って悪天候の中を配達に出かけた。出発後およそ三時間もたったと思うころ、雨はますます強さを増し、しのつくばかり。永池川はもとより相模川も堤防が決壊し、みるみるうちに田畑はドロ海と化した。佐藤青年はどうしたことか帰局の時刻が過ぎても姿を見せない。

 関係者の心配はたいへんなものだった。村人たち総出で探しまわったが、行方がわからなかった。ポストがある家を順次尋ねもしたが依然不明。その日はとうとう探すのをあきらめざるをえなかった。    《次回に続く》

参考資料/海老名むかしばなし

海老名版のコラム最新6

550年の歴史に触れる

えびなお寺コラム【1】

550年の歴史に触れる

海源寺(中新田)

7月19日号

海老名の生き物がかり34

海老名の生き物がかり34

ホタルブクロ

7月19日号

海老名むかしばなし

海老名むかしばなし

第28話 まぼろしの梵鐘【2】(最終話)

7月5日号

海老名の生き物がかり㉝

海老名の生き物がかり㉝

ノビル

6月28日号

真打噺家・林家たけ平のちょいと一服

真打噺家・林家たけ平のちょいと一服

あっとほーむデスク

  • 7月12日0:00更新

  • 6月21日0:00更新

  • 6月7日0:00更新

海老名版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

親子で楽しむ夏祭り

親子で楽しむ夏祭り

7月24日、国分寺台で

7月24日~7月24日

海老名版のイベント一覧へ

最近よく読まれている記事

コラム一覧へ

海老名版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2019年7月19日号

お問い合わせ

外部リンク