座間市栗原中央在住の多賀輝夫さん(79)は、約10年にわたり近所を流れる目久尻川の清掃活動を一人で行っている。5年前からは釣り道具を用いて川を流れるビニール袋や不法投棄物を回収。8月22日に行った活動では、1日かけて「軽トラック1台分」の不法投棄物を回収した。
5年前から釣り道具で一つひとつ引き上げ
多賀さんは仕事を退職した70歳から、毎朝自宅のそばを流れる目久尻川を散歩し、自主的に道に落ちているゴミを拾っている。5年ほど前から、川の中を流れているゴミもきれいにできないかと思い立ち、釣り道具である4メートルの棒(ギャフ)や錨型のフックなどに縄をくくりつけた自作の道具を使って川から引き上げ始めた。道具を持ち歩くことは難しいため、散歩中にゴミがある場所を覚えておき、散歩が終わった後に自宅から道具を持って現場まで向かっている。
大量の不法投棄
散歩のルートは自宅から上流方面へ約1500メートル。ゴミもこの区間内で拾っていた。今年8月、自宅より下流にもゴミが多くあることに気づき、22日に松風橋から糯田橋間の約120メートルを初めて清掃した。するとビニール袋などのゴミだけでなく、液晶画面、アンプ、家具、カーテンなどの大量の不法投棄物が次々と川の中から引き上げられた。1日で「軽トラック1台分はあった」。地域の自治会長の立会のもと回収した不法投棄物は川を管理する県に報告し、県が引き取って一時保管することになった。日頃の市や県への活動報告も全て一人で行っているという。
看板を設置
多賀さんは「初めて掃除をした区間ではあったが、たった1日でこんなにも不法投棄物が引き上げられるとは思わなかった。これまでの散歩コースでのゴミはビニール袋や缶が中心だったが、今回の区間は人通りも少ないので不法投棄がされやすいのかもしれない」と話す。多くの不法投棄物が見つかったことを受け、自治会長と相談し川沿いにゴミの投棄を止めるよう呼びかける看板も設置した。多賀さんは「最近になってゴミが増えているようにも感じる。個人的にやっているので体力、作業量にも限界はあるが、今後も地域美化のために続けていきたい」と意気込んだ。
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