春山シーズンを控えた4月22日、大山登山コースで「丹沢・大山遭難対策研修会」が実施され、登山ガイドや商工観光課職員ら16人が参加。市と包括協定を締結する株式会社モンベル(大阪府)が主催し、大山登山での注意点などを学んだ。
大山は初心者の入山が多く、気軽に登山を楽しめるイメージだが、今年に入りすでに12件(4月23日現在)の事故が報告されている。2021年には36件、20年には45件、19年には27件で、死亡事故も発生した。
大山登山は、下社まではケーブルカーで行くこともできるが、山頂までは本格的な登山領域となり、きちんとした装備や計画などの準備が必要となる。大半の事故は下山中に発生しており、登りでのオーバーペースが原因であるという。
インストラクターを務めた上村博道さんは「1分間に60歩のペースで進むことがのぞましい」と話す。下社から山頂までの標高差は約600mあり、「初心者やブランクのある人は、1時間約300mが標準的な歩行タイム。下社から山頂までは約2時間はみたほうがいい」と上村さん。
「登山は山頂までの片道切符ではない」
研修会では午前10時に下社を出発し、正午ごろに山頂へ到達。昼食後の午後1時に山頂を出て、下りの歩き方や危険箇所の確認、不動尻分岐では道迷いしないための注意、見晴台付近では落雷事故を防ぐ方法、スマホのアプリを活用し天候を把握することなどを学び、午後3時半ごろに下山した。
研修会に参加した(一社)伊勢原市観光協会の志村功事務局長は「山は競走するのではなく、ゆっくり時間をかけて自然の花や木、風を感じ、楽しむことが事故を防ぐことにつながる」と感想を述べた。
上村さんは「参加者の意識は非常に高い。初心者や思い付きで登る人、ブランクのある人たちに伝えていくのが今後の課題」とし、「これから気温も上がるのでオーバーペース、熱中症や脱水症状等に注意を。登山は山頂までの片道切符ではないので下山までをトータルに考えていただければ」と語った。
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