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伊勢原 文化

公開日:2025.10.17

#iseharathings
伊勢原に息づく、本物の和のぬくもり
花呉装岩本千壽子さん

 伊勢原の本町商店会にある呉服店「花呉装」は1992年にオープン。玄関を覆う「千本格子」を「グッ」と押して中に入ると、そこはまるで京都の町家を思わせる別世界。

 この温かな空間を築いた店長・岩本千壽子さんの心には、着物への揺るぎない愛がある。以前、着物チェーン店に勤めた際、安価な着物が原因で「着物嫌い」が増える現実に直面。「本物のぬくもりを知らずに、着物を遠ざけてほしくない」と、京都の染元が営む「花呉装」を伊勢原で開く原動力となったという。だからこそ、店に並ぶのは確かな品ばかり。仕立てや加工も、京都の職人技にこだわり抜くことで、着る人の心を豊かにする「本物」の着心地を届けている。

 「花呉装」の最大の魅力は、岩本さんをはじめ、スタッフたちの人柄が織りなす「寄り添う心」。希望者に開く着付け教室では、「苦しくなく、気崩れず、美しく」をモットーに一対一で優しく指導。また、和のテイストを取り入れたオリジナルデザインのパンツや和装に合う靴など、「和を日常に取り入れるための工夫」が満載。「品格は保ちつつも、着物をずっと身近に感じてほしい」という、親身な思いが伝わる。

 「産着から晴れ着、仏衣まで、着物のことなら何でも相談してほしい」。この言葉の通り、お客様一人ひとりの人生に、そっと着物を通して寄り添うぬくもりこそが、「花呉装」を伊勢原の街の特別な和の文化の発信拠点にしている。

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