伊勢原 社会
公開日:2025.11.05
脳梗塞3度、寝たきりから復帰
仲間の支えで太極拳楽しむ 橋詰建昭さん
高部屋公民館で活動する「太極拳を楽しむ会」。ここで練習に励む上粕屋在住の橋詰建昭さん(87)は、仲間たちにとって「希望の象徴」だ。
この会は、約17年前、橋詰さんが中心となり始まった。60代半ばだった2004年に脳梗塞を患った橋詰さんは、リハビリのため友人の勧めで伊勢原の武道館に通い始めた。そこで太極拳に出会い、「動きがゆっくりだから俺にもできそうかな」と思ったのがきっかけだった。しかし、週1回の練習では「重心が定まっていないとできない」難しさがあり、なかなか覚えられない。そこで自主練習の会を発足させたのが始まりだ。
順調に活動は続いたが、橋詰さんに再び試練が訪れる。2020年に2回目、21年に3回目となる脳梗塞を発症。3回目は、症状が重くないと感じ1日様子を見た翌日、病院に連絡すると即入院となった。さらにその1年後、ベッドから起き上がる際に転倒して腰を圧迫骨折し、一時は寝たきりに近い状態となった。妻のハマ子さんや仲間たちも「もう復活はできそうもない」と思うほどの状態だったという。
しかし、橋詰さん自身は「太極拳を続けたい」という強い意志を持ち続け、仲間たちもその思いに応えた。メンバーの一人、橋本秀男さん(76)は、リーダーを引き継ぎ、会の存続を決意。井上昭芳さん(77)ら仲間たちは、橋詰さんの自宅を訪れ、励まし続けた。ハマ子さんは「仲間が来てくれるとうれしそうな顔をしてた」と当時を振り返る。
橋詰さんは、仲間たちの支えを力にリハビリに励み、約1年前、ついに杖をつきながらも練習に復帰した。最初は座って見ているだけだったが、徐々に動けるようになり、今では、剣を使った太極拳もこなすまでに回復した。
「仲間と交流できる場があるのは、すごく幸せだ」と橋詰さん。仲間たちは「頑張ればなんとかなるという見本を目の前で見ている。いい事例だ」と語る。病を乗り越えた橋詰さんの姿が、メンバーを勇気づけている。
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