綾瀬版 掲載号:2017年2月10日号
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鉄とカーボン 本気の対決 市内企業2社が技術競う

様々な食材を使い性能を実証
様々な食材を使い性能を実証

 市内小園の矢部商店で某日、金属加工会社「(株)ナウ産業」と、カーボン加工会社「旭工業(有)」の鉄板vsカーボンプレートの「ものづくり技術対決」が行われた。肉や野菜、焼きそば、お好み焼きなど様々な具材を使い行われた勝負。軍配が上がったのは――。

 これらは工業品製造を主軸にする両社が、ものづくり企業としての新たな可能性を模索するため考案した。両方とも「コンロで気軽に使える家庭用のもの」をコンセプトにしている。

 当日は判定人として、綾瀬青年会議所会員やそのOBなど、市内事業者らが集まった。まずは「焼き素材の王道」である鉄板から試し焼きが始まった。

 同製品は厚さ4・5㎜の鉄を、カセットコンロで使えるサイズに加工している。「ステーキハウスのあの鉄板を家庭で楽しめたら」という思いで開発され、蓄積された熱でじんわりと火を通すことができる。

 主に水分を飛ばし表面をカリっとさせる調理に向いており、焼きそばやお好み焼きが参加者らに好評を得ていたほか、鉄板上で食材に包丁を通すことができる強度も強みとなった。

 一方、一般的には馴染みが薄いカーボンプレート。この日はまだ試作段階のものだったが、加熱するとカーボンが発する遠赤外線が効果を発揮。素材をそのまま加熱調理することに適していることが判明し、柔らかく焼けた肉や野菜に一同驚いた様子で「これは美味い」と、箸を進めた。表面に施されたコーティングで油を使わず焼けるという点も、関心を集めた。

「ものづくりのまち綾瀬」の返礼品に

 一見、目新しいカーボン優勢に見えたが、試作であるがゆえの課題も浮き彫りになった。鉄より硬度がないカーボンは加工が難しく「取っ手」がなかった点、焦げを強く擦りすぎるとコーティングが剥がれてしまう点などが挙げられた。

 それぞれの得意・不得意分野やカーボンの伸び代などを加味し下された判定は「引き分け」。最後はナウ産業の今寿義社長と旭工業の嶋知之取締役が握手を交わし、集まったメンバーで課題の解決法や売り込み手法など、今後の展開について遅くまで討論した。

 両製品は現在、市のふるさと納税返礼品に選ばれ、鉄板は「綾瀬匠 極厚グルメ鉄板」と名付けられた。また、カーボンプレートもデザインの中に持ち手部分を組み込み、溝を入れ油が流れやすくすることで焦げ付きを抑えるなど、課題への改良が加えられている。どちらも注文が寄せられており、ものづくり企業としての新たな可能性を示した。
 

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