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綾瀬版 公開:2019年4月5日 エリアトップへ

連載 路線バスっておもしろい! 第5回 ブレーキを踏まない高速バス路線バス運転士 坂井昭彦

公開:2019年4月5日

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 観光バスのような形(下図)をして街と空港や、街と街とを高速道路を使って結ぶバス。これも路線バスなのです。海老名駅から出ている羽田空港行きのバスなどがそうです。このバス、高速走行時、運転の仕方にちょっとコツがいるんです。

 実は高速走行時、一般的なブレーキ(フットブレーキ)は、ほとんど使用しないのです。なぜなら、一般的な路線バスより車体が重くてパワーもありますので、スピードが出ます。

 そのためフットブレーキを多用しますと摩擦熱が多く発生し、ブレーキの効きが悪くなってしまうのです。またブレーキのパッド(ゴムのようなもの)がすり減ってしまい、メンテナンス代がかかってしまいます。

 なので高速走行ではフットブレーキをほとんど使わず、エンジンブレーキや排気ブレーキで減速します。フットブレーキは危険回避のために急な制動が必要な時や、停止する寸前の時に使用するのです。

 だから私たちは高速走行時、100m先、300m先、直線コースに関しては500m先を気にして運転しています。先の方が渋滞していないか、下り坂になっていないか、車線が工事や事故のため規制されていないかを気にして、何かある場合はエンジンブレーキや排気ブレーキを使って早めに減速するのです。

 こうやって運転士は、バスのフットブレーキにあまり負担をかけないよう運転しているのです。逆に高速走行でちょこちょこフットブレーキをかける運転士は、あまり高速の運転に慣れていない人かもしれません。

 そんなブレーキに業がある高速バスは、大きな荷物をトランクに入れ、シートがリクライニング(背もたれが後ろに倒れる)でき、途中で乗り換えをせずタクシーよりも安く、ゆったりと目的地まで移動できるので、一度利用したらやみつきになりますよ。

 ただし、移動時間には余裕をもって利用してくださいね。
 

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