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綾瀬版 公開:2019年4月19日 エリアトップへ

連載 路線バスっておもしろい! 第6回 子供料金で乗車する高校生 路線バス運転士 坂井昭彦

公開:2019年4月19日

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 路線バスの運賃は運転士が直接お客様と対面して収受するので、お客様の年齢がおおむねわかります。

 一昨年の夏休み期間中、高校生ぐらいに見える女の子が運賃支払い時に「子供です」(小学生以下は子供料金)と言って、払おうとしたことがありました。茶髪で化粧をし、ミニスカート姿でハイヒールを履いているのですから、どう見ても小学生には見えません。しかし、小学生には「児童証」のようなものがあるわけではなく、年齢を確認することが難しいため結局、本人の言うことを信じ子供料金で取り扱いをしました。

 そして夏休みが終わり新学期が始まると、その子が○○高校の制服を着てバスに学生定期で乗ってきたのです。心の中で「うわぁ、やられた」と思ったのですが、もうあとの祭りでした。最近は大人びた小学生もいるので何とも言えませんが、この子は間違いなく高校生だったのです。

 また、これとよく似たケースで逆のパターンもあるんです。それはバス会社や地域によってまちまちですが、高齢者に対する運賃割引制度がありまして、その制度を利用し、どう見ても40代の人が高齢者のパスを使って乗ってくるのです。これも子供料金と同じで不正乗車になります。

 以前、こんなことがありました。見た目40代の男性(背筋がピンとして顔のシワもあまりなく、髪の毛がフサフサ〈カツラかもしれませんが〉)にお声かけをしたところ、「私は72歳です」と言って運転免許証を提示されました。こんなこともあるんですね。

 降車時「ありがとう」と言って、その男性は降りて行かれました。これは安全運転に対するお礼というより、若く見られたことに対するお礼のように私は感じました。

 みなさんは年齢による特典を悪用せず、正規の料金を支払って乗車してくださいね。もちろん割引が利用できる年齢の方は、大いに割引を利用してバスにいっぱい乗ってくださいね。
 

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