金槌から脱出 頑張れ三浦っ子 三崎中水泳部OBら水泳指導
泳ぎが苦手な三浦の子どもを1人でも減らしたい―。 小学校2〜4年生の児童を対象に毎年ボランティアで水泳教室を開き指導している人たちがいる。三浦市水泳協会会員ら三崎中学校水泳部のOBたちをはじめ、思いに共感した人たちだ。この教室を始めて今年で48回目。今年は7月27日から31日の5日間行われた。
「手は真っ直ぐ、足を動かして。息継ぎをしっかり」と大きな声で児童を指導するのは勝俣敏男さん(市水泳協会会長)。時には厳しく指導する反面、上手にできると「そう、良く出来た。その感覚を忘れずに」と褒める。
地域の事情から泳ぎが苦手な児童が多いことに危機感を持っているという。今までに延べ3500人の児童がこの教室で泳ぎを学んだ。「指導しているのは皆ボランティア。サラリーマンや住職、会社経営者など職は様々。昔ここに通った児童も今ではサポート役として手伝いにきている子もいる。三浦の児童は泳げないなんて言われたくないからね」。また、泳ぎを覚えることで水の事故を防ぐことも目的のひとつだ。「最初は顔を水につけるのもやっとの児童も最後はクロールが泳げるくらいになる子もいる」とうれしそう。
三橋奈央さん(高校1年)、物部杏香さん(中学2年)、物部柚香さん(小学6年生)もかつてはこの教室に通った。今は、指導サポートとして活躍している。「最初は怖がっているけど、だんだん笑顔になっていくのがうれしい」と三橋さんらは話す。勝俣さんは「私たちはもうそれなりの歳。いつまでできるか分からない。しかし、後輩に思いが伝わり、繋がっていくことがうれしい」と、思いは確実に次世代へと引き継がれている。
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