城ヶ島 津波避難階段を設置 急傾斜地を利用
このほど城ヶ島に津波避難階段が設置された。県が進めている急傾斜地崩壊対策事業の一環として造られた。高台に逃れるためのルートは他にも7カ所くらいあるが、津波避難用に造られたのは初めて。工事費用は約2876万円。
階段が設置されたのは、観光客などが利用する県営の城ヶ島駐車場前の高台。階段は、崩壊防止のためコンクリートで固められた高台斜面に張り出す形で設置された。東日本大震災以降、観光客が多く利用する駐車場の前で、近隣で働く従業員のためにも津波避難路の設置要望が市から県に出されており、今年4月から工事が進められてきた。
階段は、約20mの高台の側面に設置された。幅は約1・5mで2人が並んであるける広さで108段。高齢者や身長差に対応できるよう、高さを変えた手すりが2本付けられ、数カ所踊り場が設けられている。
島の住民は「観光客も集まるこの辺は、大きな津波が押し寄せればひとたまりもない。目の前に設置されて心強い」と話した。加藤治彦城ヶ島区長は「このような津波避難経路の設置は、観光客にとって大きな安心材料となるのでは。私たちにとっても心強い」と話した。
防災訓練を実施
先月30日に防災訓練が行われ、島の住民約250人が参加した。
参加者は、津波避難階段を実際に歩いたり、消火訓練などをして防災意識を高めた。
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