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三浦版 公開:2014年9月26日 エリアトップへ

明暗分かれる海岸線 三浦・横須賀の海岸事情

公開:2014年9月26日

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 三浦海岸と横須賀市方面の海岸では、対照的な光景が広がっている。三浦海岸には広大な砂浜が見られ、ビーチスポーツイベント等の開催で賑わいを見せている一方、横須賀市の野比・北下浦海岸では、砂が削られ岩盤が露出している状況。横須賀市は、野比海岸等の海岸浸食対策を進めている。

 2013年、県が行った三浦海岸砂浜の幅の測量では、陸地から波際までの距離は約90m(測定は三浦海岸交差点付近)。06年の測量時の数値と比較してもほぼ変化なく砂浜の幅は維持されている。一方、1965年代から砂浜の消失が始まったとされる野比・北下浦海岸では、危機的状況に歯止めがかからない。野比ではここ数年で急速に浸食が進んでいる。

 なぜ、こうも違うのか。砂浜は、主に河川からの流出土砂が海岸域に堆積することで形成される。高度成長時代の都市開発で、ダム建設や砂利採取が行われたことで流出砂量が減少し痩せてしまった海浜の事例は全国的に多発している。横須賀エリアでは「砂の流れを阻止する構造物の投入などの影響で局所的な浸食が急速に進んだのでは」と県は分析、「三浦海岸付近には砂の流れに影響を与えるような構造物がないことが海岸浸食に至らなかったのでは」と話す。

 加えて、北下浦漁港以西では、三浦市側に向かって砂が移動する特徴があり、流出した砂は先の防波堤に遮られ戻ることができなくなっていることも要因のひとつと考えられている。

活性化に繋げたい三浦市、海岸浸食対策を進める横須賀市

 レジャーの多様化による三浦海岸の海水浴客減少を補えるか。11年7月に初めて海岸を会場にビーチスポーツ等のイベント「三浦海岸ビーチフェスタ」が開催された。今年の夏も開催され、バレー・ラグビー・テニスなどの各種ビーチスポーツイベントに加え、ライブやダンスなどのステージショー開催で賑わいを見せた。「海水浴客以外の誘致に大きく貢献している」と、市も今後に期待を滲ませた。市観光商工課は「年々各種ビーチスポーツ団体から海岸利用に関する問い合わせが増えている。夏は海水浴とビーチスポーツ、オフシーズンでもビーチスポーツなど通年で三浦海岸が賑わい、そして三浦の活性化に繋げていきたい」と話している。

 一方、横須賀市では07年度から始まった浸食対策事業として、離岸堤の投入や大型突堤、人口リーフの設置が進められており、16年度まで続く見通し。全体の事業費として約49億円を見込む。市境で明暗分かれる状況となっている。

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